泉健太代表は7日、国会内で定例の記者会見を行いました。オミクロン株の感染が急拡大している状況について、「大変心配しなければいけない状況だ」と述べ、都道府県任せにするのではなく政府が最悪の事態を想定して、「病床確保の調整本部をぜひ作っていくべきだ」と立憲民主党の提案を紹介しました。

 泉代表は、テレビ局で岸田総理に会った際に、政府・与野党連絡協議会の再開を求めたところ「幹事長に伝える」との返事があったと語り、「国民の広範な声を聴くという意味で、野党の声や提案を政府が受け止める場をぜひ作るべきだと今後も訴えていく」と政府・与野党連絡協議会の再開を主張しました。

 特に沖縄県をはじめ山口県や広島県で新型コロナウイルスの感染が拡大していることについて、「米軍基地からの感染拡大が指摘をされている」と述べ、立憲民主党が訴えてきた空港でのPCR検査がいまだに行われておらず、また、政府の米軍への対応について「感染拡大防止の要請が遅すぎた」と指摘。同日行われた日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)のような場で「より厳格な水際対策、感染防止対策をアメリカ政府に強く求めることが必要」と訴えました。また、「外出制限の導入等の防止策を講じてほしい」とも主張しました。
 さらに泉代表は、日米地位協定の見直しについても触れ、「少なくとも感染関係、検疫関係については、しっかりと日米同等な状況を作り出していくべきだ」と述べ、国民の不安を招くことのない対応を求めました。

 昨日、自民党と国会対策委員長会談が行われ、自民党から文書通信交通滞在費の3点セット(日割り支給・国庫返納・使途公開)に関する議論の枠組みを作りたいとの提案があったことに触れ、「全会派の参加が大前提だ」と述べ、さらに「自分たちの出した法案の成立が大前提であり、国会(開会)冒頭ででも自民党さえ納得すれば成立するものだと思っており、それを最優先に考えていきたい」との考えを示しました。自民党がこうした提案をしてきたことについて、「自民党自身が国庫返納や使途公開について、一定の判断をしていることだと思う、自民党から何を考えているのかを説明してほしい」と述べました。

 旧立憲民主党が、インターネット番組の制作会社であるChoose Life Projectに資金提供していたとされることについては、「私からも幹事長を中心に調査するよう指示しております。現時点で調査中ということであって、代表の私からコメントさせていただく内容は今はない状況ですが、事実関係の確認が終わり次第、幹事長から説明をさせていただきたい」と説明しました。

 岸田政権が打ち出す「新しい資本主義」「デジタル田園都市構想」等について立憲民主党は通常国会でどのように臨んでいくのかを記者団から問われると、「新しい資本主義がアベノミクスとは異なる道なのか、アベノミクスを否定するのか肯定するのか。新自由主義を否定するのか、肯定するのか。それは具体的に何で示していくのか、ここを明確にしてほしい」と述べました。デジタル田園都市構想については、これまでの自民党政権で「地方創生」という言葉があったことに触れ、「名称を変えるのではなく、これまでの地方創生の成果が何だったのか、課題が何だったのかの見解を示してほしい」と求めました。