「離婚世帯への10万円の給付金」に関し、20日の参院本会議で、立憲民主党の水岡俊一議員の質問に対し、岸田総理が自治体に対して「支給を検討することをお願いする」と当事者や関係者にとって「前向きに聞こえる答弁」をしたことについて21日、山井和則・厚生労働部会長、城井崇・子ども子育てプロジェクトチーム座長が国会内で緊急の会見を行いました。

 山井部会長は、岸田総理が支給するよう自治体に「お願い」すると、「前向きに聞こえる答弁」したことを問題視。

 城井座長は、実態は、地方創生臨時交付金による給付金の支給という仕組みからは「1ミリも前に進んでいない」と指摘し、すべての自治体が実施するわけではなく、「1%に過ぎない」自治体しか実施の予定がないと批判しました。さらに現状の制度では、再度、子どもを養育していない者に給付金が支給され、「二重取り」になる可能性もあると述べました。

 あらためて山井部会長は、自治体間で差が出ないよう、国の責任で全額国費で支給するべきだと強調し、岸田総理の姿勢は「聞く力」ではなく、当事者の皆さんの声を「聞いたふり」だと断じました。