衆院予算委員会で26日、2022年度総予算案の基本的質疑が行われ、立憲民主党・無所属の2番手として田嶋要議員が質問に立ち、(1)新型コロナ関連の施策としての孤独対策・支援の強化(2)気候変動問題を「『新しい資本主義』の実現によって克服すべき最大の課題」としていることについて――など、質問しました。
■孤独対策・支援の強化
田嶋議員は、コロナ禍にあっても国民の生命と財産を守る政治を実践するという覚悟があるかただしました。その上で、コロナ禍で経済的に苦しい状況に追い込まれる方が増えていると指摘。鳩山政権で自殺対策の強化がスタートし、安倍政権以降も今日に至るまで成果は出ているものの、新型コロナにより経済困窮で行き詰まる人が増えると予想されるとの懸念を示しました。
田嶋議員は、寄り添うボランティアの育成が難しい状況にあり、SOSの電話に対応できる人材も少なく、最後の声を発することができず自死に至るケースもあるとして、「本来であれば、国が直営で、体制を整えるべき」としながらも、現在こうした問題に取り組んでいる民間のさまざまな団体に対しての財政的な支援をするよう訴えました。
岸田総理は、当事者と行政の橋渡しをするNPO等への支援は重要との認識を示した上で、昨年末に政府としては初めての孤独・孤立対策の重点計画をとりまとめ、2021年度補正予算と2022年度予算で約63億円規模の支援を行うと答弁しました。
田嶋議員は、単年ではなく複数年に渡る支援の必要性を訴えました。
■気候変動問題
田嶋議員は、菅政権で機運の高まった2050年カーボンニュートラルが、岸田政権で下火になっているのではないかとの懸念を示し見解をただしました。岸田総理は、「気候変動問題は、現代の国際社会において人類共通の課題」との認識を示し、岸田内閣でも優先度が下がっていることは「全くない」と述べました。
田嶋議員は、岸田総理が2030年までの期間を「勝負の10年」と位置づける一方で、雑誌に寄稿した「新しい資本主義」には、再生可能エネルギーや将来の技術について触れる部分はあるものの省エネルギーについて触れていないと指摘。こうした技術への投資は「勝負の10年」には間に合わないとして、省エネの重要性について訴えました。
岸田総理は「省エネが大きな役割を果たしていく」との認識を示し「省エネの取り組みはしっかり進めていかなければらない」と述べました。
田嶋議員は、「最重要課題とおっしゃるのであれば、大臣任せにせず問題意識を強く持っていただきたい」「再エネのおまけのように省エネをおっしゃるのは間違っている」「省エネがまず最初にこないといけない」と指摘しました。