【衆院本会議】地方税法・地方交付税法趣旨説明質疑で岡本あき子議員が登壇
2022年2月8日
衆院本会議で8日、「地方税法等の一部を改正する法律案並びに地方交付税法等の一部を改正する法律案」の趣旨説明・質疑が行われ、立憲民主党・無所属の岡本あき子議員が会派を代表し質問に立ちました。
岡本議員は(1)国土交通省統計不正問題の解明と統計監理官や統計人材の確保・育成(2)地方交付税率の引き上げと臨時財政対策債の廃止(3)給与関係経費の減少及び保健所の体制強化(4)デジタルデバイド対策(5)固定資産税――等について取り上げ、総務大臣の見解をただしました。
■政府統計
岡本議員は、「政府統計は、本法案においても、地方財政計画、税の再分配、歳入見込みなど、政策判断するための基礎の基礎となるもの」だとその重要性を強調。国交省の「建設工事受注動態統計」の不正をめぐり、統計をつかさどる総務省においても引き続き解明の努力を求めるとともに、公的統計の整備に向けた第三期基本計画にある「統計監理官」を新たに採用した上での各府省への派遣についても、日常の統計作業プロセスまで目が届くのかと疑問視しました。
また、統計リソースの充実が建議される一方、実態では、各府省及び地方自治体でも統計専門の職員数が減少し、総務省でも新年度予算は233.5億円余と十分とは言えない額だと指摘。「立憲民主党は統計人材の確保・育成に予算の増額が必要と求めている」と述べました。
■地方交付税
岡本議員は、税収は増えているのに、不安や困窮の生活者が増えていることから、今まさに適正な再分配が求められていると主張。直接的な行政サービスを担う自治体の必要経費として、地方交付税を18.1兆円と増額したことは評価した上で、国民が負担する租税収入の配分が、国税と地方税とで6対4であるのに対して、国と地方の歳出は4対6、と比率が逆転したままであることから、地方交付税の法定率の引き上げを含め抜本的な見直しとともに、臨時と言いながら22年間、地方自治体に借金をさせ続ける、臨時財政対策債を廃止するよう求めました。
これに対し金子大臣は、「地方交付税18.1兆円の確保に加え、地方税の増収などにより財源不足を大幅に縮小し、臨時財政対策債の発行額を2021年度(令和3年度)から3.7兆円抑制し、残高を2.1兆円縮減することとしている。今後も『経済あっての財政』の考え方のもと、経済を立て直し、地方税などの歳入の増加に努めていく」などと答弁。交付税率の引き上げについては、厳しい財政状況のなか容易ではないが安定的に確保できるよう粘り強く交渉すると述べるにとどまりました。