参院予算委員会で3月8日に行われた、2022年度政府予算に関する公聴会で、熊谷裕人議員が(1)子どもの教育への投資、(2)予算執行――等について質問しました。

(1)子どもの教育への投資
  熊谷議員は、「わが国の教育への投資はOECD諸国の中で下位となっている。教育全体に関わる予算、現状についてどう考えているか」と質問。慶應義塾大学総合政策学部教授の中室牧子公述人は、「数の多いところに予算をということではなく、効果の高いところに予算をという考え方を徹底していかなくてはならない。子どもの教育への投資は必ず将来回収でき、しかも割のいい投資だとする研究が多数ある。投資効果をきちんと示していくことが大切」と答えました。
 中室公述人はまた、幼稚園、保育園、あるいは公立学校で働く教員などについての働き方改革を徹底していくべきとの考えを示しました。

(2)予算執行
 熊谷議員は、予算執行について、「補正と本予算が一体化し、十数カ月予算の編成が行われている。政府から予算の単年度主義を見直すという話も出ている」として、予算の単年度主義に関する所見を東京財団政策研究所研究主幹の森信茂樹公述人に質問。森信公述人は、「単年度主義では、繰越すと予算が使えなくなるので無理やり使い切ろうとするか、繰越しても使えるように基金を作ってきた。しかし、不明瞭なところが出てきている。霞が関では予算を作っておしまいで、決算とか執行にリソースがない。最後まで見届ける文化を作ること。民間ではありえない」と指摘しました。