3月14日の参院予算委員会(集中審議)で福山哲郎議員が質疑に立ち、(1)ウクライナ情勢及び日ロ関係について(2)原発の警備・防衛体制について(3)「核共有」論――等について質疑を行いました。
(1) ウクライナ情勢及び日ロ関係について
「民主党政権時、高校無償化、戸別所得補償制度の導入、核の密約解明、再生可能エネルギーの拡大など多くの成果があり、日本、ドイツ、オーストラリアなどが中心となり、非核保有国のグループNPDI(軍縮・不拡散イニシアチブ)を立ち上げた」と福山議員は述べ、岸田総理も、NPDI参加各国に呼び掛けて、ロシアに対し、核の使用禁止、原発への攻撃中止及び安全の確保を求めることをNPDIとして発信することはできないかと提案しました。
何回かのやり取りの後、岸田総理は、「早期に発信することは大事である」と、ようやく前向きの答弁をしました。
(2)原発の警備・防衛体制について
日本国内の原発の警備について、福井県には原子力施設警備の専従の部隊があることを踏まえ、他の原発立地県についても、同様に国の予算で警備隊を整備してもらいたいと福山議員は述べました。
岸田総理は、福井県での取り組みを検討したうえで、他県にも展開することができないか考えたいと述べました。
(3)「核共有」論について
「核共有を日本が実施しNPT体制に挑戦することは合理的ではない。日米安保条約下で核抑止は機能している。安倍元総理や日本維新の会などが核共有の議論は当たり前だと喧伝しているが、そうなると国民は核抑止が効いていないと不安に思う」と福山議員は述べ、岸田総理に見解を求めました。
岸田総理は、非核三原則、原子力基本法などのわが国の法体系から核共有は認められない。日米安保条約で核抑止が機能していることからも、政府としての核共有を議論する考えはないと答えました。