福山哲郎は3月22日、参院予算委員会(締めくくり質疑)で(1)ウクライナ情勢(2)年金受給者への5000円給付(3)トリガー条項の凍結解除、補正予算の編成(4)建築物省エネ法の改正――等について政府の見解をただしました。

■ウクライナ情勢

 ロシア外務省が、対日平和条約締結交渉の中断と北方四島での共同経済活動に関する協議から離脱などの意向を表明したことについて見解をただしました。岸田総理は、全てロシアによるウクライナ侵略に起因しているものであり、「それを日露関係に転化しようとする今般のロシアの対応は極めて不当であり、断じて受け入れることができない」と述べ、抗議する意向を示しました。

 福山議員は、本予算案に盛り込まれている21億円のロシアとの経済協力の関連予算について、「共同経済活動からの撤退と言っている」と指摘。国際社会に対して誤解を与えるとの懸念を示しました。その上で、本予算を修正し、必要になった場合に補正予算を組む方が、野党側も国民も理解を示すのではないかと述べました。

 また、ウクライナの避難民の受け入れを日本もいち早く表明したことに福山議員は敬意を表した上で、避難民の受け入れで、医療費の窓口負担や保険料、渡航費の公的支援について質問。岸田総理は「ご指摘の点も含めて具体的な経費等についてもどうあるべきか、至急検討し、実行していきたい」と前向きな答弁がありました。

■年金受給者への5000円給付

 与党による年金受給者への5000円給付について福山議員は「選挙目当て、筋が悪い」と指摘。時限的な消費税の減額や、インボイス制度の導入の延期などで経済を動かしていく方が国民経済にはプラスだと述べました。岸田総理は「必要なのか、どう取り扱うのか、政府として検討していきたい」と述べました。

■トリガー条項の凍結解除、補正予算の編成

 トリガー条項の凍結を解除するには、法律改正と1年間で約1.6兆円の減収が伴うとの鈴木財務大臣の答弁を受け、激変緩和措置は予算措置でできることから、現在1リットルあたり170円の措置を155円くらいに設定できれば、すぐに国民生活に反映できると述べ、「トリガー条項凍結解除とどちらが良いか分かりませんが、結果として国民生活が助かればいいので検討いただきたい」旨の指摘をしました。