立憲民主党は4月8日、「生活安全保障のための緊急経済対策―コロナ禍と物価高騰と闘う!―」を発表しました。
現在、新型コロナウイルス感染症「第6波」の影響や、ウクライナ危機等に端を発する物価の高騰を受けて、国民生活は危機に瀕している。こうした状況に鑑み、我々は、令和4年度予算政府案に対する組み替え動議を提出するなどして、必要な対策の早期実施を強く求めてきた。しかしながら、政府・与党はこれを一顧だにせず、何の対策も講じないまま令和4年度予算を成立させた。
したがって、立憲民主党は、現下のコロナ禍と物価高騰から国民生活を守り抜くために、下記の緊急経済対策の実施を提言する。
1.国民の暮らしを守り抜く ・・・ 14.3兆円
◎消費税の税率5%への時限的減税
◎原油価格高騰対策の実施
(トリガー条項の発動と、それにより減収する地方税の補填、灯油・重油・LPガス・航空機燃料等の購入費補助)
◎ワーキングプア、低年金者、低所得子育て世帯の方々に臨時の給付金を支給(5万円)
◎ひとり親など職業訓練についての給付金の増額
◎小学校休業等対応助成金・支援金の継続
◎アルバイト収入が減少した学生等への生活支援給付
◎全学生の授業料一律半額免除
◎令和4年度に返還期限が到来する学資貸与金等の返還免除
◎小中学校の給食費無償化
◎児童手当・児童扶養手当の拡充(高校生まで支給対象拡大、特例給付の一部廃止撤回など)
◎緊急小口資金、総合支援資金の特例貸付、生活困窮者自立支援金、住居確保給付金の支給の延長
◎雇用調整助成金の特例措置の拡充(助成率を10/10に引き上げなど)
◎雇用保険等の特例措置の実施(失業手当の給付額の支給割合引き上げ、所定給付日数の延長など)
◎一定年収以上の後期高齢者の医療費窓口負担割合引き上げ(1割→2割)の撤回
◎介護・障害福祉職員、保育士等の更なる処遇改善(政府分+月額1万円、全額国費負担)
◎収入の減った全ての医療機関・介護施設への経済的支援
2.国民の事業を守り抜く ・・・ 6.8兆円
◎事業復活支援金の拡充
◎中小企業のコロナ債務の減免
◎観光産業事業継続支援金の創設・支給
◎地域公共交通への支援
◎小麦高騰対策と米粉用米の加工・販路促進、国内産麦の生産支援
◎国民の食と生活環境を守る農業者戸別所得補償制度の復活・拡充
◎米の過剰在庫対策を含めた新型コロナ影響緩和対策の実施
◎水田活用の直接支払交付金に係る交付要件減額方針の見直し(多年生牧草の減収補填等)
◎文化・芸術への支援
◎インボイス制度の廃止
総額:21.1兆円
[付記]
なお、これらは現下の情勢を踏まえた“緊急”の経済対策であり、年金の最低保障機能の強化、金融政策の見直しなどの抜本的な改革案については、別途取りまとめにむけた議論を進めている。