泉健太代表は4月27日、国会内で記者会見を行い、1.物価高と戦う、2.教育の無償化、3.着実な安全保障――を柱とする「生活安全保障3本柱」を発表しました。

 泉代表は、25日に発表したキャッチコピー「生活安全保障」という言葉は、安全保障というものを「国家の立場だけではなく、生活の立場からも検証し、また築き上げていくということを主眼に置いた言葉」と説明。その上で、「国民の『生活』こそ、安全保障の起点である」と強調し、「全国でこの言葉を訴えていきたい」と述べました。

 さらに泉代表は、国家安全保障や経済安全保障、食料安全保障などは、「命、人権、雇用、環境、物価、衣食住などへの影響、こういう視点と相互に相まって『安全保障』は強化されていく」とした上で、立憲民主党が最重要で取り組む3本柱を発表しました。

1.物価高と戦う

 消費者物価指数が昨年4月以降、通信料を除いても上昇し、ウクライナ危機を受けさらに急激な円安と物価高が進んでいるとして泉代表は、平成25年(2013年)の政府・日銀の共同声明により、「政府・日銀がこの円安を放置している状態」として、「共同声明の見直しを検討しているのか問うていきたい」と述べました。その上で、「『円安放置のアベノミクスから脱却』を政府に求めていきたい」と述べました。

 また昨日26日に岸田総理が発表した経済対策では、今後の燃料のさらなる高騰も踏まえると、政府の「基準や補助幅では足りない」として、さらに「思い切って対応していくことが必要」との認識を示しました。

2.教育の無償化

 少子高齢化が進展し、労働生産性は長期低迷、競争力も低下している状況を「克服」していくために泉代表は、OECD平均にも及ばない「教育への投資を進めなければならない」と強調。その上で、立憲民主党が提出した「子ども総合基本法案」も踏まえ、「子ども子育て関連予算をGDP比3%に引き上げていく」ことが必要と述べました。また、「人への投資」という観点から、財源として教育国債を発行することも表明しました。

3.着実な安全保障

 中国の国防費が1991年以降の30年間で42倍となり、ロシアや北朝鮮の日本近海での活動が活発になっているとして泉代表は、「これまでの日米の役割分担、いわゆる盾と矛を前提として、民主党政権から定期化、定例化を図ってきた2010年からの枠組みである『日米拡大抑止協議』を活用していく」と述べました。

 また、自民党より先行している取り組みとして泉代表は、「尖閣周辺で有効に機能する領域警備法、海保強化法を我々は提出しているので、成立を図っていきたい」と述べました。

 会見の最後に、「最重要の3本柱」について泉代表は、「我々、立憲民主党として、全国の皆様に、真剣な訴え、本気度を伝えていきたい」と意気込みを語りました。

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広報紙号外「生活安全保障3本柱」.pdf