4月28日、カジノ問題対策検討ワーキングチームを国会内で開催し、カジノを含むIR(統合型リゾート施設)誘致のための区域整備計画認定申請後の手続について、政府よりヒアリングしました。

 IR整備法案(カジノ法案)が安倍政権のもとで強行採決されたのは、新型コロナ感染症拡大以前の2018年でした。2018年当時、訪日客が3000万人を超えていたのに対し、2021年の訪日客は25万人まで減少し、この間のオンラインカジノの普及もあって、カジノ誘致が地域経済へもたらす利益より弊害がはるかに大きくなることへの懸念がますます強まっています。こうした中、国へ計画認定申請を行った自治体は、大阪府・市と長崎県の2カ所にとどまりました。

 政府からは、この2カ所の申請に対し、計画認定のための審査を、期限を区切ることなく慎重に行うとの説明がされました。また、計画認定の期限について、大阪府が秋頃と説明していることについては、あくまで自治体の想定にすぎないとの説明がありました。

さらに、計画審査の手続については、非公開で行われ、計画認定の結果が出た後に理由とともに結果を公表するとの説明がありました。

 ヒアリングには、党所属国会議員のほか、カジノ問題・消費者問題に取り組む高橋敏信弁護士と鈴木嘉夫弁護士、野々上愛大阪府議もオンラインで参加しました。

 参加者からは、大阪では民設民営のはずのカジノに700億円を超える公費が使われ、今後も住民負担が増大する可能性があるという問題や、USJの年間来訪者約1400万人を超える来訪者2000万人の想定は過大であって現実には事業が立ち行かなくなることへの懸念等が次々と指摘され、非公開とされている計画審査手続を透明化してほしい、関係住民のヒアリングを行ってほしい、といった要望が示されました。

 こうした問題提起・要望を受け、櫻井周WT座長は、WTで明らかになったカジノの問題点を広く共有し、世論を喚起していきたいと締めくくりました。