立憲民主党は5月13日、新型コロナウイルス対策本部(本部長・長妻昭衆院議員)を国会内で開催し、最近の感染状況等について政府に対しヒアリングするとともに、次回の政府・与野党連絡協議会での要望事項について協議しました。
長妻本部長は冒頭のあいさつで、ゴールデンウィーク以後、「リバウンド気味になっている」と述べるとともに、昨日12日、「BA.4」と「BA.5」の感染者が空港の検疫で初めて確認されたことを受け、「非常に警戒を強めればいけない局面」との認識を示しました。
党対策本部の会議で長妻本部長は、政府の新型コロナウイルス対応を「検証」する有識者会議が11日に開催され、6月をめどに検証結果をとりまとめることについて、「菅政権、岸田政権は(コロナ対策を)よくやったと『お手盛り』の結果にならないように」と釘をさしました。
その上で、「自宅放置死遺族会」が設立されていることも踏まえ長妻本部長は、「他の国に比べ相当、医療からこぼれ落ちて亡くなった方は多い」と指摘。第5波(2021年6月15日~2021年9月14日)では2766人、第6波(2021年12月15日~5月11日現在)では11560人の方が亡くなり、警察庁の資料では「死体発見後に陽性が確認されたご遺体」が2022年1月から4月の間に約1000人にのぼることも踏まえ、「自宅等で、医療的ケアを求めたのに、検査を求めたのに、亡くなった方が多い」として、有識者会議で「しっかり検証するように」と政府に求めました。
なお、立憲民主党は、かつて福島第一原発事故調査委員会を国会に設置したように、政府のコロナ対策を第三者検証し、教訓と改善策をまとめる「コロナ調査委員会」の国会への設置を求めています。
また、水際対策について、「政府は入国者の上限数を拡大しているが、入国時点の検査で陰性だったものの、その後の待機中・健康フォローアップ中に陽性に転じているケースはどの程度あるのか」、「入国者の上限数引き上げ以前と比較して、その傾向はどのように変化しているのか」、「入国者上限数引き上げと対策の緩和によって、水際に起因する市中感染が増えているという兆候は見られないのか」との党対策本部からの質問に対し、政府から「水際に起因する市中感染のデータは、持ち合わせていない」との回答がありました。