衆院予算委員会で5月27日、令和4年度補正予算基本的質疑が行われ、大串博志衆院議員が質問に立ち、(1)細田議長の資質(2)知床遊覧船事故に係る国交省の責任について政府の姿勢をただしました。

(1)細田議長の資質

 細田議長による一連の「セクハラ」疑惑について大串議員は、男女雇用機会法において、事業者はセクハラに対応する処置を取らなければなことを踏まえ、「自民党の中でセクハラがあれば、管理するのは総理です」と批判。岸田総理は、延々と質問と関係のない答弁で時間を費やしつつ、「行政府の長としてコメントは控える」と述べるにとどめました。

 また大串議員は、「国会閉会後までセクハラ疑惑の議長の下で国会を開くのか」と批判し、細田議長の議員運営委員会での説明を要求しました。

(2)知床遊覧船事故に係る国交省の責任

 大串議員の知人も被害にあわれたことも踏まえつつ、知床遊覧船「KAZU I(カズワン)」の事故に関し、国交省の責任を追及しました。

 昨年6月末の特別監査、7月20日の行政指導を受け、7月30日にカズワンの運行会社が改善報告書を提出したが、大串議員は実際のメールを提示しながら、そもそも北海道運輸局が改善報告書の「ひな形」をメールで送り、「ほぼ一字一句、同じ文字をコピペして、(カズワン運航会社が)運輸局に送り返しただけ」だとして国交省を批判しました。しかもこの「ひな形」が、事故を受け設置された国交省の有識者検討会に提出されたのが、昨日であったことも明らかとなりました。

 さらに、昨年10月に国交省が「抜き打ち検査」を実施したが、「事務所内の書類を管理している者が不在であったため(安全教育を)確認できず」との結果であり、それ以後も検査は実施されていないとして大串議員は、国のチェック体制の不備を批判しました。

 以上を踏まえ、昨年の特別監査でチェックせず、抜き打ち検査でもチェックせず、その後もチェックせずの状況であり、「3回も国交省はチェックを見逃した」と大串議員は断じました。岸田総理は「重く受け止める」と述べるのみでした。