【プロフィール】
1960年8月7日生まれ
1979年3月  鹿児島県立川辺高等学校卒業
2000年5月  鹿児島県国民健康保険団体連合会 臨時職員
2006年9月  鹿児島県教職員組合鹿児島支部 書記
2007年4月  鹿児島県議会議員に初当選 その後4期連続当選
2021年12月 立憲民主党鹿児島県総支部連合会 代表

Twitter:https://twitter.com/yanagi_seiko

 九州南部の本土地域と離島地域からなる鹿児島県。南北の距離は600キロメートル余りにもなります。その鹿児島県選挙区から立候補予定のやなぎ誠子さん。離島地域の奄美大島で地域の皆さんと交流する、やなぎ候補予定者に同行し話を聞きました。

――政治家を目指すきっかけは?

 そもそも政治家を目指していたわけではありませんでした。しかし、当時、私が臨時職員で働いていた職場では、待遇面で本当に格差がひどかったんです。「これはおかしい」と声を上げ、いろいろとやりましたけれども、聞いてくれる窓口がありませんでした。
 職場には私と同じ臨時職員の方がたくさんいましたので、であれば、もう自分で労働組合を立ち上げたらどうかと考え、とうとう労働組合を立ち上げました。
 会社側との団体交渉などの結果、いくつかはもちろん改善された部分はありましたが、大きな壁にぶつかりました。これ以上は難しいかなと思っていた時に、政治の世界で解決してみたらどうかとの声をいただき、それで鹿児島県議会議員への立候補を決意しました。それから現在まで連続4期がんばってきました。
 国政への挑戦についてですが、昨年、立憲民主党鹿児島県連の代表を仰せつかりました。野党第一党として、今の政治をこのまま黙ってみているわけにはいきません。特にこの鹿児島県は、高齢化が進んでいます。他の県と比べても高齢化が10年は先行しています。県民の皆さんの暮らしぶりも厳しい状況にあります。今の政治に対し、「おかしいことをおかしい」と言える、そういう議員が必要だと思い、国政への挑戦を決めました。

街頭に立ち、道行く人たちに政策を訴える

――これまで力を入れてきた課題は何ですか?

 一番はやはり教育です。子どもたちの教育、日本の教育制度は今のままではおかしいのではないかと思っています。県議になって真っ先に取り組んだものは、障がいのある子どもたちの教育問題でした。それと児童虐待の問題も。実際、鹿児島県でも3年前に虐待によって、5歳の子どもが亡くなるといった事件が起きています。子育てに関する部分や、命に関わるような部分にはこれまでも取り組んできましたので、これからも力を入れていきます。
 また、鹿児島県は男女平等の面において遅れています。ジェンダー平等についても県議会でずっと議論させていただきましたので、この分野もしっかりと取り組みます。——今後、取り組みたい課題は何ですか?
 鹿児島県の基幹産業は観光と農業です。しかし、その基幹産業が衰退しています。特に農業の分野では後継者が育っていないということもあります。この分野を後押ししなければ、県民所得も上がってはいきませんので、農林水産業は特に力を入れていきたいと思います。また観光業もコロナ禍で大きな打撃を受けましたので、回復に力を注ぎたいと思います。
 それと、人づくりです。これからはあらゆる面でデジタル化が進み、いろいろなシステムが導入されていくのでしょうが、やはり基本は人です。だから私は、人づくりに力を入れたいと思います。

孤高の画家、田中一村が題材としたアダンの実。
こちらは月桃の花。同じく題材とされた。

――鹿児島県のお勧めは何ですか?

 お酒だと焼酎です。お菓子では軽羹(かるかん)を勧めます。かるかんは原料に山芋を使っていてとても美味しいです。もっと広めていきたいですね。それと、今回訪れた奄美大島の鶏飯もとても美味しいのでお勧めです。また、鹿児島では黒豚が結構有名ですが、黒牛もすごいんですよ。今年は鹿児島県で、5年に1度の全国和牛能力共進会という品評会が開かれます。全国1位に向けて関係者一同がんばっています。
 鹿児島県には、これらの美味しいものの他にも豊かな自然など見所がたくさんで、素敵なものにあふれています。これからも、鹿児島県の魅力のPRに力を注いでいきます。

有権者の声にしっかりと耳を傾ける。右は関誠之・奄美市議