立憲民主党つながる本部は6月1日、特定非営利活動法人あなたのいばしょを視察しました。「あなたのいばしょ」は、24時間365日、性別や年齢を問わず無料・匿名でチャットによる相談を受ける活動をしている団体です。この視察の発案者でもある西村智奈美幹事長と田名部匡代本部長代行、柚木道義副本部長、伊藤俊輔事務総長代行、早稲田ゆき事務局長、渡辺創事務局次長が都内にある「あなたのいばしょ」のオフィスを訪問しました(写真は左から早稲田副本部長、柚木副本部長、西村幹事長、田名部本部長代行、渡辺事務局次長、伊藤事務総長代行、大空理事長)。

 大空幸星理事長からあなたのいばしょの活動について、電話ではなくオンラインのチャットで年間25、6万件の相談を受けていること、約30名の職員と約600名のボランティアが海外の日本人からの相談も含めて24時間相談を受けられる体制を整えていること、相談を受け付けるとまず「ボット」と呼ばれるプログラムと対話をしてもらうことで相談の内容やリスクに応じて対応する仕組みとなっていることなどの説明がありました。

 参加議員からの「相談の多い時間帯はいつか」との質問に対し、大空理事長は「圧倒的に夜10時から朝方までが多い。行政の相談窓口は朝9時から夕方5時、遅くても夜10時には終わってしまうが、家族が寝てから相談する人の方が圧倒的に多い。自殺も深夜0時から2時にかけてが多い」と深夜の相談窓口の必要性を語りました。また相談者について「男性よりも女性からの相談の方が多いが、実際の自殺者は男性の方が多い。女性の場合は貧困よりも責任のある役職についている人の方が多い。弱音を吐けない環境の中で複合的な要因から自殺に追い込まれるのではないか」と語りました。さらに、相談件数の増加を踏まえてスタッフを増やさなければならないと考えているが、行政による支援が単年度の助成のためにスタッフの安定した雇用が難しく、せめて三年度に渡る助成をしてもらいたいと要望を述べました。

 視察を終えて田名部本部長代行は「実態に基づく大変貴重な話を聞くことができた。政治の場で活かせるようわれわれも努力したい」と語りました。