泉健太代表は6月12日、長野県長野市を訪れ、立憲民主党長野県第1区総支部・国政報告会と街頭演説(物価高と戦うキャンペーン)に参加しました。杉尾秀哉参院議員、辻󠄀元清美候補予定者、羽田次郎参院議員も参加し篠原孝衆院議員が司会を務めました。
辻󠄀元清美候補予定者
祖父が戦死をし、父親がその影響で15歳から働き出し、自身も苦労をしたという辻󠄀元候補予定者は、「平和を守る先頭にこそ日本が立つべきであり、核シェアリングや敵基地攻撃を言い出すことは厳に慎まなければいけない」と主張。国会議員時代に日本の原子力発電所がミサイル攻撃に耐える力があるのかを政府に質問したところ、政府が「想定していない」と答弁したことから、「(ミサイル攻撃に)耐えられないということなんです。敵基地攻撃と言って、どこかの国に攻められてもいないのに、ぽんぽんと2、3発撃って、相手から報復で2、3発原発をやられてしまったらこの国は終わってしまう」と危機感を示しました。防衛費を倍増する前に、農業の衰退や学校を辞めなければいけない子どもがいることをどうにかしなければいけないと、教育や農業の予算を倍増するべきではないか呼びかけました。
杉尾秀哉参院議員
生活安全保障という党のキャッチフレーズが決まる前から、「暮らしと命を守ること」「地球を守ること」「平和を守ること」を考えてきたという杉尾議員は、昨今の物価高で国民生活が厳しい状況になっていることを指摘。年金支給額は減り、75歳以上の方の医療費の自己負担割合もこの秋に増える中で物価高が起こり、「国民の暮らしを守れるのか」と疑問視しました。また、「今の国の政策はあまりにお粗末すぎる」と述べる杉尾議員は、安倍元総理が希望出生率1.8を掲げていたにもかかわらず、日本の出生率が1.3まで下がっていることを取り上げ、「本当にこの国は駄目になってしまう。だからまず地域から元気にしなければいけません」と強く訴えました。そのうえで、ヒト・モノ・カネを首都圏に集中させている状況を「抜本的に変えていきたい」と強調しました。
泉健太代表
泉代表は、党が掲げた生活安全保障の政策の二つ目に教育の無償化を入れたことを紹介。経済格差が教育格差となり、家計の事情により勉強をしたくても大学に行けない子どもたちが増えていることで、日本の競争力も落ち続けていることを指摘しました。また、奨学金を借りて大学に行けたとしても、20代で社会に出た時に何百万円もの借金負っていては結婚できたとしても、「子どもを生めるわけがないですし、家を買えるわけがない」と主張。そのような状況が人口減少という数字となって表れてしまうと説明しました。泉代表は、「だからぜひ、私たち立憲民主党は教育の無償化をどの政党よりも強力に訴えています。これをやらなければ日本が沈む。これをやらなければ、地域の未来はない」と訴えました。
街頭演説終了後に泉代表は記者団の取材に応じました。安全保障が参院選の大きな争点の一つになると考えられ、どのように考えているのかを問われると、「今の国際情勢を踏まえれば、ウクライナと同じことを日本がするということでもないし、NATOと同じことをすれば良いということでもない。日本に最も適した安全保障環境をつくっていくというとこは、このまさに戦後76年間、平和を維持してきた現行憲法として、自衛隊また日米安全保障条約この三つをどううまく重ね合わせて日本の平和を守っていくかということだと思います。現行、今それ以上に核共有ですとか憲法改正をしなければ安全保障が守れないということではなくて、これまでの枠組みがしっかりとこの日本の平和を守ってきたということをより強く訴えていきたい」と述べました。