参院選が公示された6月22日、青森県選挙区に立憲民主党公認で立候補した田名部匡代候補は、泉健太党代表を招いて、青森市内で第一声を行いました。司会はますた世喜男第1区総支部長が務め、高畑紀子第2区総支部長も応援に駆け付けました。

 「なんとかして結果を出さなければと、改めて身の引き締まる思いです」。選挙戦の初日を迎えた感想を述べた田名部候補は、「『物価が上がり生活が苦しくなった』『生産資材が高騰しこのままでは農業を続けていけない』こうした声を受け止め、何としても暮らしを、地方を、そして命を守らなくてはならないとの思いを強くしている」と、選挙戦に臨む意気込みを語りました。

 田名部候補は農政について言及し、「効率化だ、競争だ、大規模化だ、と偏った農業政策を進めてきた自民党農政に対し、私たちは小規模家族経営をしっかりと大事にすることが、地域の環境を守ることであり、防災機能を維持することであり、まさにそれが多面的機能の維持だと訴えてきた。自給率、自給力を高め、この国の食料安全保障をしっかりと確立していくことが大事だと訴えてきた。この食料の問題に、これからもぜひ取り組ませて頂きたい」と、一層の支援を求めました。

 最後に田名部候補は、「多様な想いが届いてこそ、多様な人たちを幸せにすることができる。小さな声を切り捨てることなく、その思いが政治に届いてこそ、たくさんの人たちを幸せにすることができる。小さな声を届けるために、この青森県のため、そしてこの国の未来のために田名部匡代に皆さんの力を与えてください」と訴えて演説を終えました。

 田名部候補の応援で第一声のマイクを持った泉健太代表は、「田名部さんは、常に地方の声、人と農業、漁業や林業を大切にし、持続可能で自然豊かな日本を作りたいと青森から常に訴えている。地方を、人を大切にする立憲民主党として、(第一声を)青森から始めさせていただきます」と述べました。

 農政について泉代表は、「政府が水田活用の直接交付金を取りやめた。とんでもないと思いませんか、皆さん。この怒りは青森だけじゃない東北各地からどんどん沸き上がっています。何が聞く力ですか。全然聞いてくれていません」と、農家の声を聞かない岸田総理を厳しく批判しました。そのうえで、「田名部匡代の議席は農家を、青森を、地方を守るための議席なんです。総理に何も言えない与党議員の集まりでは何にもならない」と指摘し、田名部候補を当選させてほしいと訴えました。

 終了後、記者団の取材に応じた泉代表は、「立憲民主党としては地方重視、そして女性の声を国会にと、その想いを込めてこの青森からスタートした。今日はこの青森から東京まで、各県を回りながら初日の遊説を進めていく」「国民の怒りの声をはっきりと示すためには1人区での勝利が非常に重要。今日、東北では1人区を中心に回り、勝利への弾みをつけていきたい」と述べました。

 この参院選の最大の争点は物価高対策だと述べた泉代表は、「政府はやっている振りで具体策がない。食料品対策、年金生活者対策ができていない」と、政府の無策を指摘しました。併せて、「文書通信費問題、吉川赳衆院議員問題を早期に解決すべき。国民の皆さんとともに声を上げていきたい」と述べました。

 立憲民主党が野党第一党を守る意義について聞かれた泉代表は、「ピリッとするぐらいでは自民党政治を正せない。自民党とがっぷり四つを組むのが立憲民主党だ。立憲民主党を伸ばせるよう全力をつくしたい」と語りました。

 第一声の場を青森としたことに関しては、「青森県を重視し、また田名部匡代参院議員が、農政、食の第一人者だ。落とすことは国会の損失、国の農政や食料政策の損失になる。あってはならないこと」と強調しました。