京都選挙区で5期目に挑む福山哲郎(ふくやま・てつろう)候補は24日夜、泉健太代表、門川大作京都市長とともに伏見区で個人演説会を開催しました。ウクライナ情勢に乗じて自民党が防衛費倍増、敵基地攻撃能力の保有などを主張していることに対して、「とんでもない。こんな無責任な議論は、絶対国民を不幸にする。政治家の使命は、戦争を何が何でも回避することだ」と会場に集った100人の参加者に訴えました。

 福山候補は、近年のマスコミの政治報道のあり方に疑問を呈しました。森友学園、加計学園、広島での1億5千万円の買収事件の全てを引き起こしたのは自民党議員。その疑惑を国会で追及すると、マスコミから「野党は批判ばかりしている」と報道されてきたという。「やらかした方が悪いに決まっている。国会で嘘をついておいて、何を言っているんだ」と断じました。

 また、日本維新の会を念頭に置き「大阪の政党の人たちが京都に来て、『京都は問題だ。大阪の改革を京都で』」などと主張していることに対して、保健所を統合したり、病院を民営化した大阪で、コロナによる人口当たりの犠牲者が残念ながら一番多いと指摘しました。「大阪の改革を京都で、と言われる筋合いわない。京都のことは京都で決めようではないか」と呼びかけ、自らへの支援を呼びかけました。 

 地元伏見で開かれた演説会に駆け付けた泉代表は、全国各地での遊説から「ようやく戻ってくることができた」と切り出し、かつて自身が福山候補の初挑戦を応援する学生団の代表を務めたエピソードを語りました。連続当選を果してきた福山候補だが、今回の選挙は厳しい状況にあると指摘。「国会で誰よりも戦うことのできる。誰に対しても堂々とモノを言える。おかしいことはおかしいと言える福山哲郎を押し上げようではないか」と参加者に強く支援を呼びかけました。

 昨年の総選挙以降の政治情勢に警告を発しました。他の野党があっちを向いたり、こっちを向いたりし、野党なのか、与党なのかが分からない状況にある中、「立憲民主党の歩みを止めたら、自民党対自民党に似た政党同士の政権争いになってしまう。これでは何の論戦も起きない。問題点も明らかになってこない。そんな政治ではなく、自民党ときちんと戦える強い野党ががっぷりよつで自民党と論戦し、政権を競い合える日本の政治にしなければならない」と訴えました。「政権を目指す政党として、経済政策も産業政策も安全保障政策も皆さまに安心してもらえる政党にしていきたい。だからこそもっともっと政策を磨いていく」と決意を示しました。

 京都市行政を預かる門川大作市長は、「コロナ禍がようやく収まりそうな雰囲気だが、貧困や格差、孤独、特に女性や障がいのある人、非正規労働者、社会的弱者、中小企業に厳しい状況が2年半続いた。これからが極めて大事」と指摘しました。それには「生活者の視点に立ち切る。働く人の視点、地方を大事にする。そうしたことをライフワークとして徹底的に追求、提案、論戦し、実現してきた福山哲郎候補が最も活躍してもらう時機ではないか」と述べ、支援の輪を広げるよう呼びかけました。