青森県選挙区から立候補している、たなぶまさよ候補は7月5日、青森市内で個人演説会を開催。応援に駆け付けた安住淳衆院議員は二大政党制の必要性を強調、「野党をまとめる大きなリーダーシップを発揮してくれる存在になる。その他大勢の一与党議員を青森から作るよりもよっぽど歴史的な意義と価値がある」と、たなぶ候補への支援を呼びかけました。
たなぶ候補は、今の社会は、「仕事を続けたいのに、親の介護で仕事を辞めざるを得ない」「大学に進学したいのに、親の収入を考え希望を言えずにあきらめざるを得ない」「子どもを持ちたいのに、自分たちの収入を考え躊躇せざるを得ない」といった、自分らしく生きるための選択肢ではなく、追い込まれた中でそうせざるを得ない人たちがいろいろな場面でいる」と指摘。「私は、政治は一人ひとりの人生を豊かにしていくものであって、全部(選択すること)は無理だが、たくさんの選択肢を作り、その中で自分らしく生きるための選択ができることが大事だと思う。選択できず追い詰められているのに、今の政治は自助努力、自己責任だと言う。私は、もっと公助や共助で人々を包み込む政治をやっていきたい」と力を込めました。
その上で、山際経済再生大臣が3日、八戸市での演説で「野党の人から来る話はわれわれ政府は何一つ聞かない」と発言したことに言及し、「青森の生活が良くなったのであれば、黙っていても自民党を応援するのではないか。良くなってないから、私の日々の活動の中で、涙を流しながら駆け寄って『田名部さん助けてくれ』『たなぶさんなんとかして』という人がいるのではないか。困った人のために、どんな人たちの声も聴く。どんな人の思いも受け止めて政治の力でやるべきことをやるだけ。自分のポケットマネーでもあるまいし、何を言っているのか。みんなが汗水流して働いて、必死で税金を納めて、必要な事業や必要な制度をやるときに、『してやった』『ほら、何がほしい』みたいなことをするような政治は許せない」と断じました。
年金給付額が下がったと怒り、再三説得するも「だから選挙に行かない」と話した女性の声を紹介し、「怒っているという1票を投じてほしい」と、たなぶ候補。今回の選挙では「一色に染まらない!彩り豊かな青森へ!」をキャッチフレーズにしていると話し、「たくさんの声が届いた方が、たくさんの人を包み込む制度や法律ができる、たくさんの人が笑顔になれると思ってきた。1つの大きな勢力だけになってしまえば必ずいい加減なことをする。聞こえない声が出てくる。見えない国民の姿が出てくる。だとするならば、どんなにそれがいばらの道であろうとも、その小さな声を拾い上げる皆さんに寄り添っていく、皆さんとともに歩んでいく、それが私の役目だと思って22年間、この姿勢を貫いてきた。一色に染めるわけにはいかない。彩り豊かな青森、日本をみんなと一緒に作り上げていきたい」と訴えました。
安住議員は、「なぜ今野党にいて、苦しい思いをしているか」と切り出し、「政治というのは、右傾化したら左に引っ張る力も必要。それでちょうど真ん中に来る。昔は田中角栄先生も、三木武夫先生も、大平正芳先生も『憲法改正』なんて物騒なことを考える前に、『暮らし向きを向上させよう』『田舎と都会の格差を埋めよう』とやってきた流れがあったが、今は安倍さんや、右傾化した人たちが強い声を持っていて、昔のような柔らかいバランスのいい自民党ではなくなった。左に引っ張るリベラルな穏健勢力を作って二大政党が必要」だと主張。東北では何とかその基盤を作ったとして、2009年以来衆院小選挙区で当選者のいない青森県では、「ここで踏ん張らないと野党が育つ土壌が根っこからなくなってしまうという危機感のある選挙を戦ってもらっている」と、たなぶ候補を激励しました。
また、財務大臣時代の経験も踏まえ、「全体の予算をお預かりして、どう賢く懸命に使うかという話になるので、どうしても(政府は)上から考えてしまう」と述べ、だからこそ上からではなく下から、弱い地域や、片隅に置かれた人たちに手の届くような勢力、野党を育て、上と下から圧をかけることが政治を前に進めていくためには必要だと指摘。ロシアはプーチン大統領による長期政権が続いた結果、今回の侵略戦争を国内で止められなかったと問題視し、「二大政党にならなかったら、奢った、鼻の伸びたピノキオみたいな自民党議員ばかりになる。それを正すのは皆さまの1票。この選挙は、単に、たなぶ候補の当選だけでなく、日本の政治の大きな曲がり角にある。われわれ野党も期待されながらそれに十分応えてきたかというとそうではない。小さく分裂して、国民の皆さまから安心してもらえる大きな野党を作るのに失敗した歴史がある。でもこれ以上失敗したら日本の政治は終わりだから。彼女が当選したら、野党をまとめる大きなリーダーシップを発揮してくれる存在に参院でなると思う。それはその他大勢の一与党議員を青森から作るよりもよっぽど歴史的な意義と価値がある」と訴えました。