泉健太代表は7月8日、安倍晋三元総理大臣が銃で撃たれ急逝したことを受けて、記者団からの取材に応じました。要旨は以下の通りです。

 安倍元総理が凶弾に倒れられ、命を落とされました。心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、このようなテロ行為がわが国で発生したことは許されないことであり、断固として非難をしたいと思います。改めてですけれども、安倍元総理は、当然ながら政治的スタンスは立憲民主党とは異なるスタンスを持たれた元総理ではありますが、わが国の国政に多大なる歩みを残され、そしてわが国をリードされたその元総理大臣として心から哀悼の誠をささげたいと思います。

 記者との質疑応答の要旨は以下の通りです。

Q.民主主義の根幹である選挙中にこのようなことが起きたことの受け止めを教えてください。
泉代表:選挙中であろうがなかろうがありえない、全くもって言語同断、ありえない蛮行である。われわれはどの政党に所属をしていても、この民主主義社会の自由社会の中で、言論の自由、政治活動の自由、これが担保されてそれぞれが主張を行っているわけであります。それにもかかわらず、このような形で一人の政治家の言論が封殺をされる。その方の発言を二度と聞くことができない状況を生じさせたというのは、わが国にとって衝撃的な出来事だと思っています。許されない行為ですし、こういったことをわが国で許してはならないと強い決意をもって、改めて安倍元総理のご冥福をお祈りして、こんな日本にしてはいけない、こんな日本であってはいけない、改めて民主主義が担保されるわが国であるべきだということをわれわれ立憲民主党の側からも強く訴え、また社会の改革を促していきたいと思っています。

Q.これまで立憲民主党は安倍政権に対峙してきました。国会の質問も含めて代表が安倍元総理とやり取りした中で何か記憶に残っていること印象について教えてください。
泉代表:衆院予算委員会でまだ代表になる前でしたけれども、安倍総理と論戦したことがあります。その時には外国人土地の購入の問題について、私からは固定資産税の徴収が滞りなく進むようにと質問して、総理が全省庁で取り組むという発言をされた。少しばかりですが、そういった取り組みを共有したということもございます。また、国会の開会の日に参議院の本会議場で各党各会派の代表者が開会式に出席する場で、私から代表になる前でしたけれども、元総理にあいさつをして、その時にこまやかな表情で「泉さんのところは選挙が強いからな」と語られていたこと思い出します。当然、私よりも選挙の強い安倍元総理であったわけでありますが、もちろん論戦で丁々発止、激しい議論を行う、これは当然のことでありますけれども、人としてのやり取りというのは非常に温かみのある、包容力もある方だったと思っています。

Q.参院選も残すところあと1日とちょっとですが、立憲民主党として残る選挙期間はどういうふうに活動していくか教えてください。
泉代表:夕方、この一報の前ですが、われわれ立憲民主党も幹部が参集して、今後の対応を協議いたしました。このようなテロ行為を絶対に許してはならない。そして、われわれとしてテロ行為に屈してはならない。言論が、政治活動が、委縮することがあってはならない。そういう考え方から、われわれ立憲民主党は選挙活動を継続するということを表明しました。この考え方は変わっておりません。明日についても、われわれは民主主義を守る、テロ行為を許さない。そういう主張も含めて全国の国民の皆さまに民主主義の根幹であるこの選挙をやり切って、そしてわが国の民主主義を守ってまいりたい。