泉健太代表は8月5日、広島県広島市内で開かれた、核兵器廃絶日本NGO連絡会が主催した国会議員による討論会「核兵器のない世界に向けた日本の役割」に、リモート形式で参加しました。

 はじめに有識者からの発言として、藤原帰一東京大学名誉教授(ひろしまラウンドテーブル議長)から、「核により、核を使う戦争はまだ抑止できるが、核を使わない戦争への抑止力にはならない」など、核による戦争抑止の限界と矛盾等についての発言がありました。

 被爆者からの発言では、長岡義夫(原爆小頭症被爆者と家族の会(「きのこ会」)会長)、川下ヒロエ(原爆小頭症被爆者)両氏から発言があり、長岡さんは、「私の兄は、母が妊娠中に被爆し、原爆小頭症です。核は、母親のお腹の中にいる胎児さえも傷つける。こんな兵器が平和を守ることはできない」などの発言がありました。

 各政党からの基本姿勢の表明で泉代表は、「ウクライナ紛争で、ロシアによる核の威嚇が行われたことは許せないこと。また北朝鮮による核実験再開の兆候など、世界の核兵器使用に関する危機感は高まっている」と、懸念を表明しました。

 また泉代表は、「核兵器は、通常兵器による戦争の抑止にはならない。核は使えない兵器だということがはっきりした。核兵器削減に取り組んでいかなくてはならない。ウクライナ情勢があるからと、核共有や、核に関する兵器を所持することは、わが国がとるべき道ではない。このことを各政党が明確にするべきだ」と強調しました。

 NPT運用検討会議に岸田総理が出席したことについて、「岸田総理の演説は評価に値するかもしれないが、わが国は被爆国として、核保有国と非保有国との間を繋ぐ、わが国しかできない役割がある。岸田総理は演説では核兵器禁止条約には触れるべきであった」と指摘し、立憲民主党としても、最大限、核軍縮に向けての取り組んでいくと強く表明しました。

 カクワカ広島(核政策を知りたい広島若者有権者の会)の田中美穂共同代表から各党出席者への質問で、「日本は核兵器禁止条約をどう進めていくのか。立憲民主党の考えを知りたい」という質問に対し泉代表は、「核兵器禁止条約を進めている国々への支援活動を行うこと。そして、立憲民主党が勢力を拡大することで、国会内での機運を高める活動も進めたい」と答えました。