立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、日本共産党、有志の会、れいわ新選組、社会民主党の国会対策委員長は9月28日、国会内で会談。10月3日に開会を予定している臨時国会まで1週間を切っているものの与党国対委員長から野党の各政党会派に会期の幅などの説明がないことから、会談後に行われる議院運営委員会で国会運営の説明がない場合、3日からの開会には応じられないということで一致しました。立憲、維新、国民、共産、有志、れいわ、社民の6党1会派が会談し、立憲民主党からは安住淳国対委員長が出席しました。

 会談後、記者団の取材に応じた安住国対委員長は、「極めて異例なこと」と述べ、戦後一貫して1週間前には会期幅、提出予定の法案、審議日程の説明があると指摘。「与党の怠慢、国民に対する説明をおろそかにしている」として「看過できない」と語りました。「国会は段取りが非常に重要だと思うが、それができない人たちに国家が回せるはずがない」と指摘しました。

 開会後はていねいな国会運営を求め、特に少数会派に対しての審議時間を十分に確保し、議論することで国民の負託に応えていくことを要求することで一致した旨を述べました。

 また、憲法53条の規定により国会開会を要求したものの開会されなかったことから、20日以内の召集を義務付ける国会法改正案を開会初日に提出することで会談で了解を得たことにも言及しました。この法案は21日の維新との合意事項にあるものです。

 安倍晋三元総理の国葬儀については、国会として十分な手続きを経て行われていたかの検証が必要あるという点で合意。安住委員長は「この検証と厳格なルール化について、与党側に提案をしていく」と述べました。さらに、共産党はそもそも国葬を行うべきではないという意見を表明しましたが、内閣の恣意的な判断で国葬ができることを慣例化してはならないということで一致しているとして、議院運営委員会での議論を提案すると述べました。

 また、旧統一教会問題に関連し、細田博之衆院議長が自民党の調査対象ではないことから、「国権の最高機関である衆院議長として、旧統一教会とご自身の関係を説明をする責任がある」として、細田議長に対し国会の場で説明を求めていくことで一致しました。

 早期の臨時国会召集を求めてきた一方で、3日の召集に応じられないのは矛盾しているのではないかとの記者からの質問には、8月に野党が要求した、新型コロナ第7波の対策、国葬儀、旧統一教会問題、安全保障、豪雨災害対策――などを念頭に、例え話として「われわれは学校を早く再開しろと言っている。でも学校で何の授業をするか決めていない学校には行けない」と述べ、今回与党が開会しようとしている臨時国会の内容について説明を求める姿勢を強調しました。

 参院でも同時刻、参院野党国対委員長会談が行われ、その後、記者団の取材に応じた斎藤嘉隆参院国対委員長は、会期について通常参院では衆院から1日置いて示されることから、「明日、会期が示されないということであれば、それ以降の協議については、なかなかさせていただく環境にはない」と述べました。

 また会談では、斎藤国対委員長から、役人の皆さんの働き方改革の観点から、質問通告をもう少し早めにしていく議論をしていきたいと提案。維新から賛同があり、国民・共産からは、それ以前の問題として必要な資料を出すことや委員会開催日の決定を早めにすべきとの意見があったと説明しました。

 その他、与党野党国対委員長会談で調整していた、調査会と特別委員会について、調査会は3調査会それぞれ25人規模でつくること、特別委員会は前通常国会と同じ特別委員会でいく方向性であることを確認しました。