泉健太代表記者会見
2022年10月28日(金)10時30分~11時04分
発行/立憲民主党役員室
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/UBz-iezEtIk
■冒頭発言
■質疑
- 緊急経済対策について(1)
- 寺田総務相の政治資金問題について
- 旧統一教会問題について
- 憲法論議について
- 「ハラスメント対策」「那覇市長選の結果」について
- 「緊急経済対策(2)」「国会審議」について
- 「国葬問題」「追悼演説」について
■冒頭発言
○緊急経済対策 補正予算案について
【代表】
おはようございます。
まず、政府総合経済対策に伴う第2次補正予算案ということになっていくわけですが、どうも、最終盤ですか、財務省が25兆円ほどのものをまず示して、それが自民党の幹部や岸田総理のちょっとした発言によって4兆も膨らむと。一晩で4兆とか3時間で4兆と言われる、とてつもない膨らみ方をしています。これは全くもって中身がないことの証明だなというふうに感じるわけです。言い値で予算の総額が決まっていくという、言い値予算ですね。ひどいものだと思います。この部分は全く「いいね」は押せない、言い値予算ですね。
本当に、でも、ひどい話ですよ。これは雪だるま式というのか、芋づる式というのか、鶴の一声式というのか、何と言おうかなと思ったぐらいですが、自民党の要望を受けて財務省から示された25兆円だったものが、おかしいじゃないかとか、けしからんという、そういう言葉だけで無理やり膨らませてくる予算。今回のこの補正予算の総額というのは、そういう意味で本当に中身の根拠の乏しいものであるということをもう既に示してしまったということだと思います。
これは我々の党は繰り返し言っていますが、昨年も結局、補正予算の総額はどーんと大きく見せて、その後に、あるいはというか、結局使わないままの、年度内に使えない補正予算だったということは昨年度も明らかになっていたわけで、同じようなことを画策しようとしているのではないかというふうに、もう見え見えな膨らまし予算であると思います。その点は我々厳しく問いただしていきたいと思います。
これはあくまで国民の税金ですので、あとは予備費の考え方なども、いつまでも、(新型)コロナで非常時でということで、これまでは一定の予備費を積むことを我々も緊急時ということで許したところはありますが、どんどん生活を日常に戻していっているにもかかわらず、引き続き予備費を積み増す。しかも、ウクライナ緊急経済対応だとか、どんどんその使途が広がるような予備費をさまざま積むという行為は、これは財政規律という意味でもおかしいのではないかと。これも指摘していきたいと思っております。
いずれにせよ、我が党はちゃんと使う経済対策、それで我が党としての経済対策案を打ち出していますので、そこをしっかりやっていきたいと思いますし、結局のところ、これだけ規模が大きいにもかかわらず、例えば我々が言ってきているような節電や省エネの投資が格段に増えたわけではなくて、もっともっとそういった構造転換に資するような予算については増やしていくべきだと考えています。
○憲法論議 衆院憲法審での自由討議について
【代表】
そして、憲法審がきのう行われております。
この憲法審査会は自由討議ということで、各党それぞれ関心のある事項について討議を行ったということで、例えば我が党でいえば、今回、(旧)統一教会の問題が出てきているということで、これは国会の中で長く扱う問題ではなく、過去、一度扱うべきときがあったにもかかわらず、そこから数十年また放置されてしまっているということからも、集中的にこの旧統一教会の問題というのは、今、取り扱わなければいけない時期だと思います。その意味で、憲法審査会でも、例えば我が党からは、霊感商法などによる損害の回復のために家族等が被害の原因となった行為を取り消すということが、被害者本人の財産権、憲法29条ですね、これを害するのかというところ。こういったところについて、国会、この憲法審で議論して結論を得るべきではないかと。憲法審でも調査を進めて、例えば統一見解をつくっていくべきではないかとか、こういうことを主張させていただきました。
また、旧統一教会、韓国に、あるいは朝鮮半島に、多額の送金をしていたのではないかと言われる外国由来の宗教ということになるわけですが、よく外国人からの献金の規制ということは取り上げられるわけですが、こういった外国由来の宗教勢力ということで、日本の政治家と政策協定を結ぶということの是非についても確認しておく必要があるということですね。そういったことについても議論を行うべきではないかなどという点で、我々はきのう審査会に臨ませていただきました。
今後もこの審査会の中で議論すべきことはしっかり議論をしていくということでやってまいりたいと思います。
○旧統一教会問題 被害者救済の与野党協議について
【代表】
そして、きのう、統一教会関連で言うと、与野党協議ですね。公明党がほぼゼロ回答というか、特に自公が自分たちの案を示さず、立憲民主党や維新の会の法案にただ文句を言う、難癖をつける。それが今、繰り返されている状況ですが、早く与党側にも案を出してもらう必要があるということ。これが一つ。
もう一つは、マインドコントロールということについて、きのうの協議の段階では公明党からは否定的な言葉があったようですが、これについて公明党の側が少し考え方を変えて、このマインドコントロールの定義ということについて一定その必要性を認めるということにはなってきているのかなと思いますので、この議論を前向きに我々としては進めてまいりたいと思っております。
○防衛力整備に関する議論について
【代表】
あと、公明党さんということで言うと、きのう防衛費の関係で、防衛施設の整備には建設国債を充てるというやり方があるのではないかという話がありましたが、これは財政法、今ちょっとここに持ってきているのですが、財政法の第4条第3項に規定する公共事業の範囲というのが明確にあって、この公共事業の範囲の中に防衛省の予算というものは含まれていないというのが現在のこの財政法でありまして、その意味では、やはり少なくともこれまでの考え方の中では防衛施設であっても建設国債を充てるということは行われてこなかったわけですので、もしこれを変えるというならば相当な議論が必要だということになります。
改めて、その総額ありきではないと公明党も言っているわけですから、しっかりとこういった財政規律というところからも議論をしていただく必要があると、このように思っております。
■質疑
○緊急経済対策について(1)
【時事通信・木田記者】
冒頭発言に関連して、経済対策の件でお尋ねしたい。今回の経済対策の柱として、物価高・賃上げ対策に12.2兆円や、円安を生かした稼ぐ力の回復・強化に4.8兆円などが盛り込まれている。政府の今回の経済対策に関して、物価高や円安への対応というのは十分だとお考えか。
【代表】
これから審議が始まりますので、まだ政府からもそういった詳しい説明は聞いていませんので、現時点でわかることは限られるわけですが、この円安対応で多くの予算を必要とせねばならなくなった、これまでの政権の金融政策ですとか、そこもやはり問われると思います。これだけの急激な円安を招いてしまっているということに至る、これまでの政府・日銀の政策。ここも当然問わなければいけないと思っておりますが、今のこの円安の状況がなかなか変わらないことが想定はされますので、当然ながら円安対策は必要になってくるということで、この政府が今打ち出そうとしているものの中身をさらに精査したいと思います。
【フジテレビ・阿部記者】
経済政策に関連して伺いたい。先週、泉さんは会見で、立憲民主党としても岸田総理に申入れを行うというお話だったが、それは今週はまだないと思うが、どうなっているか。
【代表】
ありがとうございます。
私からは国対にその調整を要請しました。一方で、その後、山際大臣が急遽辞任するとか、国会の中でも与野党の距離感はだいぶ今動いていますので、それがすんなり申入れということになるかどうか、今後ちょっと国対のほうと調整をしていきたいと思います。
○寺田総務相の政治資金問題について
【共同通信・久納記者】
寺田総務大臣について伺いたい。政治資金をめぐる問題なども次々明らかとなっており、選挙を所管する大臣であるが、この進退について代表としてどうお考えか。
【代表】
ありがとうございます。
長妻政調会長からも既に、この寺田大臣についてはもう更迭に値するということを、辞任を求める発言を昨日させていただいています。
総務大臣ですから、これは全国の政治家の政治資金ですとか、公職選挙法ですとか、こういったものの取扱いをある意味決定する大本、最高の権威を持った人物・立場にあるわけです。その総務大臣が、地元後援会の収支報告書、地元後援会ですから自分が代表者ではないなんていう話は私はこれは通用しないと思いますが、まさに彼を応援するための後援会の収支報告書の中で既に死亡している方を会計責任者として記載し続けていた。あり得ない話ですよね。亡くなった方を会計責任者のままにしておく。やはりそういうことは大きな責任であると思いますので、我々既に示していますように、この任にあたわずというふうに考えています。
【共同通信・久納記者】
山際大臣の更迭が遅れた岸田首相だが、総理に求める対応というのを改めて代表の口からお願いしたい。
【代表】
やはり国民がおかしいと審判を下すような大臣であれば、それは決断をせずに放置しておくことが一番総理のためにならないことになるということを自覚してもらって、やはり早期に決断していただく。これが必要だと思います。
○旧統一教会問題について
【共同通信・久納記者】
統一教会の関係で伺いたい。立憲民主党の推薦確認書の調査の期限がきょうだったと思うが、現時点での調査状況を教えていただきたい。
【代表】
きょうが締切りなので、きょうが終わるまでということで最終になるでしょうから、最終的な調査結果というのは、これは幹事長が調査していますので、幹事長から上がってくることになるのかなと思います。幹事長から示されることになると思います。
今のところ私が聞いているものはありません。
【共同通信・久納記者】
推薦確認書を取り交わした例が今のところ確認されていないということか。
【代表】
そうですね。今のところ、推薦確認書でしたか、これを取り交わしたという報告は受けていません。
【共同通信・久納記者】
最後に一点。大串副大臣や杉田政務官にも数々の問題が次々明るみになっているが、この件について代表の受け止めと、求める対応をお願いしたい。
【代表】
大串消費者担当副大臣は、まさに今、担務として「霊感商法等の悪質商法への対策検討会」の責任者を務めていて、これは多くの国民はその話を聞いたらあきれるでしょうし、この任にはふさわしくないと思うのではないかと思います。河野大臣もリーダーシップのある方ですし、良識もある方だと思いますから、そこはしかるべき判断をしていただくべきではないかと思います。
杉田政務官は、過去、「生産性がない」ですか、この発言は許されるものではないと大きく批判を浴びたものでもありまして、しっかりと国民に対して謝罪すべきことは謝罪すべきではないかということ。これを改めて我々としては求めているし、ただ、委員会の質疑でせっかくそうした水を向けても答えようとしないという姿勢であるのは、大変遺憾、残念な態度であるし、これは政務官としてふさわしくない態度であると考えています。
【産経新聞・大橋記者】
先週の記者会見で、予算委員会の打越さく良さんの質問に関して、注意はしないのかと代表に伺い、ご意見は承ったというふうにご回答をいただいたかと思うが、その後どのようになったか。
【代表】
その後、何か変化はございません。
【産経新聞・大橋記者】
変化はない。個人の信仰を聞くというのは、憲法上は信仰の告白は強制されないというのが信教の自由に含まれているというような考え方もあるようだが、その点に関して、改めて、予算委員会で質問するということは不適切だとはお考えにならないか。
【代表】
各それぞれの委員会で質問するというのは議員それぞれの当然責任において行われていることでありますし、党として問題がもしあるということであれば、それは国対、そして幹事長、党の注意というのは幹事長によってなされるものですので、そういったところでまず対応していくということになります。
【産経新聞・大橋記者】
つまり、問題はないというご認識か。
【代表】
それはもし問題があるということであれば、党という意味では国対なり幹事長のところでまず判断があるということになると思います。
○憲法論議について
【朝日新聞・鬼原記者】
憲法について伺いたい。先週、ちょうど1週間前の21日の夕方、都内の講演での発言について、改めて確認と質問をしたい。質問するに当たって、公平性を期すために当時の講演の内容を読み上げさせていただきたい。
憲法審査会なども、前国会では随分動いた。立憲民主党としては極めて自然体で、どの委員会だけを毎週肩肘張ってではなく、あくまで必要であれば開くという立場だ。日本維新の会は改憲という政党ではあるが、実はそんなに差があってないようなところと最近は思っておりまして、教育無償化はもはや憲法改正を必要としない。
憲法裁判所、緊急事態条項については、我々も議論をやっていいのではないかと思っている。早々に結論が出る話ではないし、特に緊急事態条項なんかはよくコロナや大きい災害ということを言われるが、現行の法令でほぼ対処できると我々は考えている。項目に挙げているから必ず改正をしなければいけないということではなく、むしろ国会のオンライン審議なんかも、憲法審査会で一旦議論してみたら、憲法改正でなければならないということではなく、法律改正で落ち着いたものもある。
維新の統治機構というところに道州制がある。これは今は残念ながらというか、国民的ニーズがないということに尽きる。優先事項ではない。
5点ほど維新の掲げる憲法の項目はあるが、多くのところはそう対立せずにというところかと思うし、憲法9条のところというのも、集団的自衛権をフルで認めるということについて、やはり我々はまだ問題があると思っているので、ここも必要であれば審査会の中で議論すればよいのかなと思っております。決定的な対立ということではないのかなと感じている。
この部分を踏まえて改めて伺いたいが、冒頭におっしゃっている、差があってないようなものというところだが、改めて日本維新の会との憲法観の違いについて、どの点が差があってないようなものと代表はお考えなのか。
【代表】
ありがとうございます。
まず、立憲民主党は「論憲」の政党ということで、憲法を必要であれば論じて、国民のニーズというか、国民の目指す国家づくりにおいて憲法改正が必要であれば、それは立憲民主党としても真摯に取り組んでいくということが我が党のまず姿勢ですが、改憲せねば国が滅びるというところまでのがちがちの改憲勢力だとは私は思えないということです。
それはなぜかと言うと、これまで、この講演の中でも少し触れていますが、例えば国会のオンライン審議なども、憲法改正をしなければできないというふうに言う方もいる中で、維新の皆さんは、これは憲法改正ではなく法律改正でできるねと、そういうふうに考え方を示した政党でもある。
あるいは、憲法53条。今回も立憲民主党と維新の会の合意項目の一つですが、憲法53条を変えないと臨時国会の開会規定20日はできないんだというふうに言う勢力もあったり、維新の中でもそういう声があった中で、やはり話合いをしてみれば、これは憲法改正を要さなくてもできるんだというふうに、ある意味、降りてきたところが私はあると思っています。
そういった意味では、その点、憲法改正ありきではないという部分については、私は似たところがあるのではないかと、差がないというふうなところがあるのではないかと思っていますし、この講演の中でも言ったような教育の無償化、例えばこれも今は憲法改正項目ということでおっしゃっているようですが、では、それがなければ教育の無償化が進まないのと立憲民主党の側から例えば聞いてみたときに、どう答えるか。
いろいろな点で実は、改正項目というものは挙げてはいるものの、それは必ずしも改正をせねばできないというふうに思っているものばかりではないのではないか。そういう文脈で、私は、差がないところもあると思います。
【朝日新聞・鬼原記者】
その中で挙げた憲法9条についてだが、日本維新の会は、5項目挙げている中で、憲法9条に1項・2項を残した上で自衛隊を加憲するという立場なのだと思う。行使できる自衛権の範囲についてはおそらく明文化されたものはないと思うが、一方で、立憲民主党はいわゆる自衛隊加憲については明確に反対ということで政策集に書かれている。この二つの違いというのはかなり大きいと思うが、それは例えば今後、立憲民主党が自衛隊加憲について議論する、そちらのほうに傾くという余地があるというふうにお考えなのか。
【代表】
立憲民主党が今、何か自分たちの考え方を変えるという立場にはありません。立憲民主党はこれまでの立憲民主党の主張として、それを各政党にまた呼びかけていく。説得もしていきたいと思っています。
○「ハラスメント対策」「那覇市長選の結果」について
【フリーランス・堀田記者】
まずは、神奈川県連のマタハラ・パワハラはどうなっているか。
【代表】
基本的にいわゆるハラスメント関連のことというのは幹事長が担当しているものですので、幹事長の会見のときにお聞きいただいたほうがわかるかなと思うのです。私も現時点で何か報告を受けているものはありません。
【フリーランス・堀田記者】
はっきり言ってものすごく長い。回答が。神奈川県民並びに日本国民も、神奈川新聞だけの問題だったわけだが、朝日も書いたし、「アエラドット」も書いたし、共同通信のここでよく取材していた小野塚さんもやって、もう日本全国になった。神奈川県民、日本国民がとても心配している。早く解決してください。
それから、もう一つ。那覇市長選についてどのような感想を持っているか。立憲側が負けたが。
【代表】
ありがとうございます。
那覇市長選に勝てなかったというのは大変残念なことです。立憲民主党としても推薦をした候補が勝利できなかったということ。そして、参議院選挙と知事選は全県の中で勝利したのですが、そのほかのいわゆる一般の市長選挙において勝利できなかったというところ。ここをちゃんと受け止めて、また玉城デニー知事を先頭にということになると思うのですが、沖縄の中で共感が広がるような運動にしていかなければいけないと思っております。
○「緊急経済対策(2)」「国会審議」について
【フリーランス・小山記者】
各党から今回、経済対策を岸田首相に直に持込みというか、岸田首相がどうぞとおっしゃったのだと思うが、この状況にちょっと驚いている支持者の方もいらっしゃったが、これは好ましく思っていらっしゃるか。すごくイレギュラーなことだと思っていらっしゃるか。
【代表】
いや、特段、それぞれの政党の動きですので、何かそれに対して思っているということはないです。
【フリーランス・小山記者】
今回は、子育て支援のほうもクーポンのままで、ワーキングプアのほうも今見た限りではちょっと見えていないが、反映された部分というのはあったか。
【代表】
立憲民主党が訴えている経済対策の中身は、私はとても重要だと思うのです。これだけ多くの方々が物価高・円安で苦しんでいる状況ですので、5万円給付の対象範囲はやはりもっと広げるべきだと思いますし、子育て支援も、0〜2歳、出産準備金的な形での10万というのは、もちろんそれそのものが対象になる方はプラスになるのでしょうが、これまた子育て世帯の中でも対象者が非常に限定されているにもかかわらず、なぜかその予算総額だけは大きいという、本当によくわからないというか、重点的にお金が届くべきところに届かないのではないかということを非常に不安に感じています。
【フリーランス・小山記者】
次に、ネクストキャビネットの閣議がきのう行われている。法案には賛成が多いという立憲ニュースの内容だったが、代表は、立憲は批判ばかりというステレオタイプな刷り込みに対して一旦提案型野党ということを打ち出したが、今回の予算委員会を見ていて、重大な政権に関わることなので仕方ないが、やはり不正の方とか個人への批判が多く見えて、政策に関する議論というと今度は維新さんがやっていると、あまり今までの経緯がわからないご家庭の方にはテレビを見てそんなふうに映ってしまうのかなと思う。ただ、安住国対の強さというか、今回の予算委員会で張り倒しが効いたようなところで、今後また政策のアピールも今までより強気に踏み込んでいけるとか、そういったところも含め、泉代表の方針にかなったやり方だったかというのは一つ聞きたい。予算委員会で内容が言えないというのは国対の指示からだと伺っているが、その代わりに委員会のほうで各問題への取組をしっかりなさっているとは思うが、これをマスコミにいかに載せてもらうかとか、しっかりアピールできるのかなと。そういうところをちょっと心配に思っているが、どうか。
【代表】
当然、国対とはよく連携をして、我々の国会で何を議論するかというところを詰めていますので、そこはよくやりとりをしています。
国民の皆さんの中には、確かに委員会はもう政策のことのみという方もおられるかもしれません。一方で、では、例えば国民の皆様がこれはさすがにおかしいと思う山際大臣を辞めさせることができたのか。また、そういうことにも真剣に取り組んだ政党はどこなのかというところを見ていただくことは大事かなと思います。
追及をせずに政策だけを取り上げるというのは、きれいな部分もあるかもしれません。印象はいいのかもしれませんが、例えばやはり今回山際大臣を辞めさせるだとか、あるいは他の大臣に問題があるということを、やはり世に知っていただいて、正しい情報で内閣を見てもらう、政策を監視してもらうという場をつくることもとても大事だと思っていますので、その意味では立憲民主党は、損な役回りというところもあるかもしれませんが、重要な役割を担っていると思います。
○「国葬問題」「追悼演説」について
【共同通信・久納記者】
一点、追加で伺いたい。きのうで安倍元首相の国葬から1カ月が経過した。来週には国葬をめぐる協議会も設置され初会合が開かれる。検証のあり方について改めてどのようにお考えかということと、先般、野田佳彦最高顧問の追悼演説もあったが、与野党問わず評価の声や、国民の間にも共感が広がっていると思う。追悼演説についてどうご覧になったか、受け止めをお願いしたい。
【代表】
追悼演説は、とても胸を打つものであったと思います。党派を超えて、議会人として、また元総理として、多くの方に、安倍元総理に、そして奥様にも届く演説ではなかったかと思っています。
国葬儀、国葬に関しての国会の協議会は、我々これまで言ってきたように、考え方としては、もう国葬というのは、天皇、上皇、こうした皇室に限るというものでよいのではないかと考えています。一方で、現にこうして今回国葬が行われたということを踏まえて実際に各党で協議をしていくことになりますので、我が党の主張としては主張を述べつつ、その各党の主張も見ながら、今後の展開というものを注視していきたいと思います。