衆院予算委員会で11月25日、2022年度補正予算案に関する基本的質疑が行われ、立憲民主党の1番手として泉健太代表が(1)立憲民主党等の成果(2)経済対策(3)所得再分配(4)NPT運用検討会議――等について質問しました。

(1)立憲民主党等の成果
 泉代表は、立憲民主党などが新型コロナ感染症法では対案を示し、関連2法案を提出し、修正を実現した経緯を説明し、修正した(1)コロナの後遺症(2)感染症法上の分類(3)ワクチンの副作用等の情報公開――について、「速やかに検討し措置を講ずるか」と政府をただしました。岸田総理は「取り組みを進めていきたい」と答えました。

 泉代表は、通園バス置き去り防止について、「装置について政府は9割補助と言っていたが、野党は全額を補助し、一刻も早く装置すべきだと提案。政府が全額に変更した」と述べました。

 また、自衛隊員の処遇についても、給与法の審議の中、附帯決意に自衛隊員の処遇改善を盛り込むよう、立憲民主党などが提案し、成立したと説明しました。

20221125予算委員会配布資料「成果」.pdf

(2)経済対策
 泉代表は、物価高による家計への影響が大変厳しい状況にあると指摘し、「物価高をどう乗り越えようとしているのか」と問いました。岸田総理は「さまざまな施策を講じてきた」と答えました。

 泉代表は、政府の29兆円の補正予算案のうち国債、借金は23兆円。基金の積み立てに8.9兆円、予備費4.7兆円となっていることについて、基金は「中身が決まっていないただ積んであるだけ」、予備費は「本来は認められるものではない」、両者ともに「すぐに国民にいくものではない」と批判しました。

20221125予算委員会配布資料「補正予算」.pdf

20221125予算委員会配布資料「基金・ファンド」.pdf

(3)所得再分配

 所得再分配について、泉代表は、「富の分かち合いができていない。所得再分配宣言を共にやっていきたい」と述べました。

 これに対して岸田総理は、「成長と分配の好循環であり、社会の中の一部の富を分配するという発想ではなく、社会全体を成長させ大きくさせ、分配。成長の果実を富を分配するという発想」だと述べました。

 泉代表は、岸田総理の理解は「成長しなければ分配がない。ここがわれわれの考え方と違うと明確にわかった」と述べ、岸田総理との違いを強調しました。

(4)NPT運用検討会議
 泉代表は、NPT運用検討会議について、「日本政府として次の5年を待たずに前倒しをして検討会議をすべき」と提案しました。

 岸田総理は「ロシアの反対により合意文書は採択できなかったが、ロシア以外はすべての国が合意文書にブロックをかけなかった。案は新たな核軍縮の土台になったと受け止めている。この土台に基づいて議論していくべき」と述べ、「できるだけ前倒しをという提案には反対しない」と賛同しました。