源馬謙太郎議員は衆院予算委員会で11月28日、2022年度第2次補正予算案に関する基本的質疑で立憲民主党の2番手として質問に立ち、(1)出産・子育て応援交付金(2)大臣の資質と任命責任――について取り上げました。
源馬議員は、補正予算で90億円が計上されている「出産・子育て応援交付金」について、岸田総理は記者会見で「支援が手薄な0歳から2歳の低年齢期に焦点を合わせた政策」などと発言しましたが、実際には2022年4月から2023年4月1日までに妊娠・出産した人たちだけが対象であると指摘。「令和4年(2022年)度予算案で実施する事業であることから、令和4年度4月以降に出産された方まで遡及して支給することとしている」と答える加藤厚生労働大臣に、源馬議員は「ミスリードするものではないか」と述べました。
加えて、支援にあたっては、現金、クーポンなど支援の実施方法は自治体ごとに判断することになっており、事務費の中にクーポンに係る委託費が含まれているとして、前回の給付でも1741市町村中わずか7市町村しか実施しなかったにもかかわらず、なぜクーポンで配ることにこだわるのかと問題視。「最初から自治体に現金を支給すればいいのではないか。3千億円といった新たな基金を組むよりも、こうした本当に必要なところに補正予算を組むべきではないか。お金の使い方が間違っている」と述べました。
源馬議員は次に秋葉復興大臣の問題を取り上げ、週末の被災地視察を取りやめた理由を質問。「国会でいろいろな質問が集中したことから国会での審議で丁寧に説明する必要があると考え日程の変更をお願いした」と答える秋葉大臣に対し、源馬議員は「復興大臣が被災地の視察をするのは大事な公務。国会での答弁の準備のために視察をとりやめるのは、そもそも大臣としての資格がないのではないか」と、任命権者である岸田総理の考えをただしました。岸田総理は「復興大臣としての職務をしっかり果たすのは大事なこと。合わせて、国会に対して説明責任を果たすのも大臣としての職責。さまざまな指摘に対し説明責任を果たすことにも全力で取り組んでもらいたい」と答えましたが、源馬議員は「そもそもいろいろな問題を起こさなければ国会で説明する必要はない。そういう大臣をしっかり任命していただきたい」と断じました。
その上で、源馬議員は、秋葉復興大臣と旧統一教会の関連団体との関係に言及。大臣が代表を務める自民党支部が旧統一教会関連団体平和大使協議会に会費2万4千円を支出していた件について、「雑誌購入のための支出だった」と収支報告書を訂正しましたが、秋葉大臣が購入したと説明する雑誌の購読料と一致しないと指摘。「もう1回調べた方がいいのではないか。かなりの高い額を支払い購入しているのだから、寄付していると思われても仕方がない。会費でないのであれば返還要求すべきではないか」などと迫り、引き続きの説明を求めました。
また、指摘されている旧統一教会の関連団体へのイベント参加についても確認しましたが、秋葉大臣は「出席した覚えはない」と答弁しました。
秋葉大臣をめぐる公職選挙法違反の疑いにも触れた源馬議員は、松下政経塾の後輩として「政治を正さなければ日本は良くならないという言葉を残された幸之助さんに対して恥ずかしくないのか」と述べ、「国を背負っている立場の人たちは、ある理念に基づいて出処進退のできる人であってほしいですね。理念も何もなかったら出処進退も鮮やかにできないということになるでしょうな。政治哲学と言いますか、政治理念、政治の使命感というようなものに固くなっている人は出処進退も当を得ている」といった松下幸之助さんの言葉を紹介。「一晩考えてみてもいいのではないか」と進言しましたが、秋葉大臣は「原点に返ってこうした疑念を生じさせないよう精進していく」と答弁。これを受け源馬議員はあらためて総理に決断を迫りましたが、岸田総理は「復興大臣としての職務も、説明責任を果たすことも大事。この両方をトータルでしっかり果たすことが重要」と重ねてこれを否定しました。