藤岡隆雄議員は11月28日、衆院予算委員会の2022年度第2次補正予算案に関する基本的質疑で、(1)物価高克服、経済再生実現のための総合経済対策(2)秋葉復興大臣の大臣としての資質(3)新型コロナウイルスワクチン——―等について質問しました。

 藤岡議員は、「物価上昇に見合う賃上げが極めて重要だ」と主張しました。29兆円もの補正予算を組んでいる以上、特に保育士や介護士等に対しては国が積極的に賃上げに向けた対応を行うことが必要だと主張し、そうすることで「持続的な賃上げを伴う物価上昇につながる」と意見を述べました。日本銀行の黒田総裁は、「そういったことも賃金の上昇にプラスになることは事実」と述べました。一方で岸田総理は、保育士や介護士の賃金引き上げについて、「引き上げを本年2月から行っておりますが、引き続き状況の変化に対応してこうした公的価格と言われる賃金につきましても政府としてあるべき姿を適切に判断したい」と答弁しました。藤岡議員は「2月から始めていることは物価上昇が全く反映されていない」と指摘。「政府からできることがあるのになぜやらないのか。物価上昇に見合う賃上げは嘘ですか」と疑問を示しました。また藤岡議員は、実質賃金が下がり続けていることを取り上げ、賃上げに向けて政府・日銀がもっと連携をするために政策協定(アコード)に賃上げに触れるように見直しすることを提案しました。岸田総理は、「アコードの見直しは考えていない。連携が重要なのはその通り」と答えました。

 秋葉復興大臣が政治資金収支報告書に記載した「会費」を「購読料」に訂正したことに対して、藤岡議員はどのような訂正をしたのかを確認しました。秋葉大臣は「会費を支出した認識はなく、また購読の契約先が旧統一教会の関連団体という認識もなかったために申告をしていなかったようです。今回相手方から発行された領収書にも定期購読代あるいは世界思想代と明記されている」等と答えました。その他に衆院選中に秋葉大臣の次男が「秋葉けんや」という文字の上に小さく次男と書かれたタスキをつけていたことや、秋葉大臣が寄付をした秋葉大臣の義兄が代表を務めていた政治団体が解散した際の残金300万円の行先等を追及しました。こうした数々の疑惑を取り上げ、藤岡議員は岸田総理に「秋葉大臣の更迭をされないということですか」と問いましたが、「疑念に対して説明責任を果たす努力をしてもらいたい」と岸田総理は更迭を否定しました。

 新型コロナウイルスのワクチン確保について藤岡議員は、「今回4750億円の予算計上。最初の段階の確保のことについて何か申し上げるつもりはないが、これからの予算確保は非常に慎重に検討しなければいけない」と意見を述べました。そのうえで、来年2月に有効期限を迎える約4700万個ほどのモデルナワクチンの在庫は廃棄するのかをただしました。加藤厚生労働大臣は、「有効期限を迎えたもの、これは医薬品の適正な管理の観点から廃棄せざる得ない」と答えました。藤岡議員は、国民の接種行動が変わってきており治療薬もできた中、どういうことを反映して予算を組んでいるのか岸田総理に質問しました。岸田総理は、「来年度のワクチン接種の在り方、その必要性や枠組み等について現時点では決まっていないが、来年度後半に接種する可能性を想定して今回の補正予算に計上している」と答えました。藤岡議員はワクチン確保について、「より慎重に検討をお願いしたい」と求めました。