立憲民主党ジェンダー平等推進本部(以下、ジェンダー本部)は12月2日、「第4回りっけん女性塾オンライン・トーク」を開催しました。政治家を志す女性や立候補に関心をもつ女性の背中を押すことを目的に本年10月よりスタートした「女性塾」の今回のゲストは、富山大学非常勤講師の斉藤正美さん。斉藤さんは、社会学・フェミニズム研究を専門とされ、日本のフェミニズム運動や右派運動の研究、男女共同参画への「バックラッシュ」(男女平等や反差別の取組み等に反発する動き)などの研究に長年取り組んでこられました。
トークではまず斉藤さんから「ジェンダー・バックラッシュ~なぜ今までジェンダー平等が進まなかったのか」をテーマに基調的なお話しを伺いました。斉藤さんは、①「バックラッシュ」での攻撃は何を対象にしたのか、②何が争点になったのか、③「バックラッシャー」とはだれなのか、④「バックラッシュ」の影響とその後の政治、の4つの視点から、自治体の男女共同参画の取組みに巧妙に介入してきた旧統一教会などの手法、それを後押ししてきた政治勢力の動きなどを体系的に解説されました。
聞き手の辻元清美参院議員(ジェンダー本部副本部長)は「男女共同参画が進みそうになると圧力をかけるというのは国会でもそうだった」と語りました。また、現職の政務三役が過去に差別的な発言を繰り返してきたことに関し「海外では国会議員が1回差別発言をすると政府の役職には就けないが、岸田総理は擁護している。とても根が深い問題」と述べ、わが国の政界がジェンダー平等の視点から立ち遅れている状況を指摘しました。
司会を務めた打越さく良参院議員(ジェンダー本部副事務局長)は、「選択的夫婦別姓などもそうだが、以前反対だった人が『どちらともいえない』とか『どちらかといえば賛成』に変わる。こちら側から働きかけていくことはとても重要だ」と述べ、ジェンダー平等を進める側の主体的取り組みの重要性を強調しました。