立憲民主党ジェンダー平等推進本部(以下、ジェンダー本部)は1月25日、「第5回りっけん女性塾オンライン・トーク」を開催しました。

 政治に関心のある女性のエンパワーメントを目的に昨年10月よりスタートした「女性塾」の今回のゲストは、女性初のAERA誌編集長を務めあげ、TVコメンテーターとしてもお馴染みのジャーナリスト・浜田敬子さん。この日は、「なぜ日本では女性リーダーが増えなかったのか~ジェンダーの失われた30年を取り戻すには」をテーマに、非正規労働者の約7割は女性で、正規でも男女格差が歴然としてあること、女性の管理職登用を阻む「無意識の偏見」(アンコンシャスバイアス)、その裏返しとしての「男性に無意識のうちに回っていたチャンス(ガラスの下駄)」など、ジェンダー後進国日本の実態をわかりやすく解説されました。

 そして、ジェンダー平等に向けた各国の動きが加速するなかで、日本でも変化が起き始めている例として、女性リーダーの発掘・育成を本気で進める企業の成功事例を紹介し、「多様なニーズに答えるには多様な人材がいる組織の方が強い」、「マイノリティが気付きやすい社会の課題、その解決にこそビジネスチャンスがある」と話されました。また、政治分野におけるジェンダーギャップ指数(世界経済フォーラム)が146カ国中139位の日本の政治を「女性のいない民主主義」と看破され、「女性が立候補することは勇気がいるが、地方の議会で女性が立候補してトップ当選するなど少しずつ空気が変わってきている」「365日私生活を犠牲にして働くのが議員の仕事ではないと思っている。この人が何をしたのかを見るように有権者側も変わっていくことが必要」と話されました。

 聞き手の西村智奈美・ジェンダー本部長は、「政治分野でも女性の参加は遅れている。立憲民主党は昨年の参院選で女性候補擁立率、当選率とも50%を超えたが、今年4月の統一自治体選挙でも女性候補擁立を進め地域から政治を変えていきたい」と語りました。

 辻󠄀元清美・ジェンダー本部副本部長は、「日本の政治は高度成長期の『ジャパンアズナンバーワン』を引きずっている人がいまだに中枢を握っている」と指摘し、多様性をビルトインすることで過去の成功体験を踏襲する政治からの脱却を訴えました。

 司会を務めた石垣のりこ・党女性候補者支援チーム役員は「男性はこうあるべき、女性はこうあるべきという考えに捉われている人が、(そうではないと)わかったとき、女性だけでなく男性も解放されると思う」と述べ、男性の側からのジェンダー平等推進の重要性も指摘しました。



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【りっけん女性塾 今後のスケジュール】

第6回 2月28日(火)20:00~「国際スタンダードの包括的性教育を!」
ゲスト: 染矢明日香(NPO法人ピルコン理事長)
聞き手: 打越さく良(参議院議員)、岸真紀子(参議院議員)

第7回  3月15日(水)19:00~「政治の働き方改革こそが、日本の女性活躍を加速させる!」
ゲスト: 小室淑恵(株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長)
聞き手: 辻󠄀元清美(参議院議員)、塩村あやか(参議院議員)

第8回  3月28日(火)20:00~「『従属』や『同化』を超えて~女性が個人として認識される政治へ」
ゲスト: 安藤優子(キャスター・ジャーナリスト)
聞き手: 西村智奈美(衆議院議員)、辻󠄀元清美(参議院議員)、大河原まさこ(衆議院議員)

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