衆院予算委員会で2月27日、「外交・防衛及び少子化対策など内外の諸情勢」に関する集中審議が開かれ、長妻昭政調会長が岸田政権の政策決定プロセスについて追及しました。

 長妻議員は冒頭、テレビ入りの集中審議で、「今までの答弁をチェックする」ためのパネルの掲示が拒絶されたことについて、「質問権の侵害」「言論統制」として政府・与党に抗議。その上で、岸田政権の防衛予算や少子化対策予算の政策決定プロセスについて、「全体が確定するまで『検討中』と国会で示さず、そして閣議決定をする。修正せずに賛成を求める」ものだとして批判しました。

失われた10年の少子化対策

 長妻議員は、民主党政権時代に高校無償化や中学生までの児童手当が実現したが、自公政権になり「後退した」と強調。さらに、2012年の民主・自民・公明による「3党合意」で確認した保育士の配置基準の見直しが実現していないとして、岸田総理に速やかな実施を求めました。岸田総理が「包括的なパッケージの中でこれから示す」と答弁したことについて長妻議員は、「まさに失われた10年」だと述べ、「包括的と言うが11年前の合意」であり「保育事故につながりかねない安全の問題」だとして最優先で実施すべきと迫りました。

子育て予算「倍増」

 木原誠二官房副長官がテレビ番組で、「子ども予算は、子どもが増えればそれに応じて予算が増えていく」と発言したことを踏まえ長妻議員は、「こういう根拠に基づいて(少子化対策予算)倍増」と標ぼうしているのか岸田総理の認識をただしました。

 さらに長妻議員は、「GDP比で倍増にするのか、絶対金額で倍増にするのか」として、何を基準に「倍増」するのか追及しましたが、岸田総理は長々と答弁を繰り返すだけで、明確な回答を避けました。