立憲民主党は3月9日、泉「次の内閣」第22回閣議を国会内で開催しました。

 冒頭のあいさつで泉健太代表は、「WBCのチーム日本は一つになって頑張っているのに、政府チーム内では大きな揉めごとが始まっている」と、放送法の「政治的公平」の解釈をめぐる一連の文書を総務省が「行政文書」と認めたことによる波紋に言及。「文書の中には、首が飛ぶぞ、など総務省官僚への恫喝にも見える磯崎首相補佐官の発言もある。政府は、放送法の解釈は変えておらず補充的な説明が行われたもの、と言っているが、事実上は解釈が新しいものになってしまっている」と指摘し、「放送やメディアに対する介入を許してはいけない。おかしな解釈は撤回するべきだ」と語気を強めました。また当時、総務大臣であった高市早苗経済安保担当大臣が、自身にかかわる部分は捏造と主張していることに対しても、「公文書が、政府の側から、しかも大臣の側から捏造だと言われるような国では、他の文書も何を信頼してよいのか。政府の発言や政府の記録の何を信頼すればよいのかという話になる」との見方を示し、国民の前で事実を明らかにするよう追及していく決意を述べました。

 日本学術会議の歴代会長5人が、政府に対して、学術会議法改正案を根本的に再考することを願う声明を発表したことについては、「学術会議に対する介入も、やはり政府からの不当な介入である。学術会議の自主性と独立性を守るために、不当な介入を妨げていく努力をしていきたい」と語りました。

■「次の内閣」閣議の報告事項及び審査事項は以下の通り

(1)【報告事項】内閣提出法案「裁判所職員定員法の一部を改正する法律案」(B法案)について、政調三役会議で審査の結果、反対となったことが報告された。

(2)【報告事項】内閣提出法案「水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部を改正する法律案」(B法案)について、政調三役会議で審査の結果、賛成となったことが報告された。

(3)【報告事項】内閣提出法案「駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案」(B法案)について、政調三役会議で審査の結果、賛成となったことが報告された。

(4) 【報告事項】内閣提出法案「戦没者等の妻に対する特別給付金支給法等の一部を改正する法律案」(B法案)について、政調三役会議で審査の結果、賛成となったことが報告された。

(5) 内閣提出法案「在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部改正案」(B法案)について、政調三役会議で審査の結果、賛成となったことが報告された。

(6)【報告事項】「失われた10年」パネルが作成されたとの報告がなされた。

(7)【報告事項】立憲民主党政策「立憲民主党 もっと良い子ども子育てビジョン」について議論がなされた。

(8)【報告事項】立憲民主党政策「令和5年度防衛予算、特に装備調達についての論点メモ」について議論がなされた。

(9)【審査事項】立憲民主党・日本維新の会政策「電気料金高騰対策(提言)」について、その内容が了承された。

(10)【審査事項】国会承認案件「放送法第70条第2項の規定に基づき、承認を求めるの件(2023年度NHK予算)」について、賛成することが了承された。

(11)【審査事項】超党派議員立法「議院法制局法の一部を改正する法律案」および「衆議院法制局職員の定員に関する件の一部を改正する件」について、賛成することが了承された。

(12)【審査事項】立憲民主党議員立法「低所得である子育て世帯に対する緊急の支援に関する法律案(通称:「低所得子育て世帯給付金」再支給法案)」について、賛成することが了承された。

(13)【審査事項】立憲民主党議員立法「認定こども園等における職員配置の充実に関する法律案(仮称)(通称:保育士配置充実法案)」について、法案登録を行うことが了承された。