立憲民主党の中堅・若手のママ議員応援有志は5月11日、国会内で「ママ議員サミット」を開催。子育てをしながら議員活動をする国会議員・自治体議員を中心にオンラインでの参加も含め約30名が集まり、(1)今日だけは言わせて!議員や選挙をしながらの子育てって大変!(2)もっとママ議員を増やすために、議会や選挙をどう変えたら良い?(3)ママ議員が考える、本当に効果的な少子化対策は?――といったテーマで意見交換しました。

 会議では、「視察や出張時、子どもの預け先がない」「選挙中などシッターに預ける金銭的な負担が大きい」「朝の駅前での街頭活動を多くしたいが子どもが小さくなかなかできない」「夜の会合に参加した際、(置いてきた)子どもが可愛そうじゃないのかと言われた」といった現場の生の声が多くありました。

 会合後、司会を務めた石川香織衆院議員は記者団の取材に応じ、立川市議会の原由希議員からの報告で、4月に第二子を出産したことをきっかけに6月議会から委員会へのオンライン参加ができるようになったことを紹介。これまで新型コロナや災害時に適用されていたオンラインでの参加に出産、育児、看護、介護等の要件も追加され整備されたことから、国会や他の自治体でもこうした例を参考に改善できるようにしていきたいと述べました。


 女性議員を増やすための議論では、前述の視察・出張時などには、ショートステイできるような場所の確保や、すでに党で実施している子育て・介護・障がい者の介助を担う候補者へのケアラー支援金の給付などの拡充などが必要だといった意見があったと紹介しました。

 今後については、今回の出席者や出席できなかった議員から次回参加したいという声があることや、子育て中の議員を支える家族の皆さんに参加してもらう会、ママ議員の夫サミットなどを求める意見が出たことを受け、「関係する皆さんを巻き込み、考えていかなければならない課題」だと述べ、具体的な日程はないものの、定期的にやっていきたいと語りました。

取材を受ける石川衆院議員(左)とゆざ昭島市議(右)

 石川議員とともに取材を受けた昭島市議会のゆざまさ子議員は、シングルマザーで2019年の最初の選挙は保育園卒園と入学で大変で、有権者からもひとり親で(議員が)できるのかと言われたこともあったが2期目を迎えることができたと自身を紹介した上で、今回の会合について「地方議会でも差があることから、こうして集まり是正していくことは、大変大きな意義がある」と語りました。

 党に求めることを聞かれるとゆざ議員は、子どもの預け先に苦慮していることから、そのサポートを挙げました。その上で、「働きながら子育てしやすい所を作っていくには、私のような女性議員はさらに必要」と述べ、「地方議員だからこそできること」だと語りました。

【今回の参加者】(順不同)

■国会議員
石川香織衆院議員
井坂信彦衆院議員
吉田はるみ衆院議員
水野素子参院議員
高木真理参院議員

■自治体議員
相川綾香さいたま市議会議員
佐々木郷美さいたま市議会議員
田畑直子千葉市議会議員
風間麻美横浜市会議員
前山直子杉並区議会議員
酒井なつみ江東区議会議員
うすい愛子北区議会議員
ゆざまさ子昭島市議会議員

■自治体議員(オンライン参加)
石森愛練馬区議会議員
篠原菫札幌市議会議員
鈴木敦子群馬県議会議員
森智世子水戸市議会議員
名切文梨厚木市議会議員
永井佳代中央区議会議員
原由希立川市議会議員
中村延子中野区議会議員
佐藤由美子平塚市議会議員
大野翠精華町議会議員
西谷知美摂津市議会議員
今井梨加橿原市議会議員
後藤香織福岡県議会議員
築地原陽子福岡市議会議員
宇都恵子鹿児島県議会議員