立憲民主党は5月11日、都内で日本弁護士連合会(日弁連)・日本弁護士政治連盟(弁政連)との懇談会を開催しました。
冒頭のあいさつで弁政連の菊地裕太郎理事長は、「将来の見通しがわからない社会になりつつあるなかで、LGBTQ、選択的夫婦別姓、多文化共生の問題、少子高齢化などのいわゆる社会的インフラについては置き去りにされている感がある。立憲民主党は野党第1党として与党の政策修正にとどまらず、大胆な政策を打ち出して政治にダイナミズムを起こしてほしい」と語りました。
続いてあいさつに立った日弁連の小林元治会長は、「平和と憲法を大事にする立憲民主党の立ち位置は、日本の将来にとって重要な選択肢になる。野党第1党としての誇りをもって政策提言をしていただきたい」「政権交代後の経済諸施策をしっかりと検証して、立憲民主党としての経済政策もしっかりと国民に示してほしい」と述べ、党の今後の取組みに期待を示しました。そして、「日弁連の小林執行部は2年目に入ったが、今後とも立憲民主党とさまざまな場面で政策に関する意見交換をしていきたい」と語りました。
泉健太代表はあいさつで、「先の国政補選・統一地方自治体選挙では力をいただき、多くの女性議員、若手議員を増やすこともできた」と述べ、この間の日弁連・弁政連からの支援に感謝を示しました。そして、「自民党政権のこの10年間の格差拡大、実質賃金が下がり続けている状況は看過できない」「防衛費5年で43兆円というのは、国家予算のバランスを大きく壊してしまった。もっと民生支援、生活向上のために予算を回し、将来不安をなくすことによって一人ひとりが元気に活動できる社会を創らなければならない」と述べました。
次期総選挙に向けて泉代表は、「一人でも多くの候補者を擁立したい。多くの方々が望む多様性や人権感覚、生活目線の政治を鮮明にして立憲民主党の勢力を伸ばしていく」と力を込めました。
また、入管法改正案の審議について泉代表は、「衆議院段階で与野党協議を行ったが、根本的に入管行政が変わろうとせず、客観性、透明性に欠けたままだったので反対した。私たちの考えは参議院に対案として提出した」と述べ、「多文化共生を抜きにわが国の発展はありえない。ぜひ日弁連の皆さんも行動を共にしていただきたい」と連携を呼びかけました。
このあと日弁連より、(1)冤罪被害の防止・救済に向けた取組み、(2)法律扶助改革へ向けての今後の取組みについて説明があり、活発な意見交換が行われました。
懇談会には泉代表のほか、衆議院から逢坂誠二代表代行、枝野幸男前代表、中川正春党憲法調査会長、長妻昭政調会長、大島敦企業・団体交流委員長、階猛憲法審査会幹事、奥野総一郎党憲法調査会事務局長、鎌田さゆり法務委理事、米山隆一法務委員が、参議院からは牧山ひろえ党ネクスト法務大臣、杉尾秀哉憲法審査会筆頭幹事、打越さく良憲法審査会委員が出席しました。