立憲民主党ジェンダー平等推進本部(以下、ジェンダー本部)と女性候補者支援チームは5月25日、党本部において「りっけんの新人女性議員大集合!」を開催しました(共催:女性議員ネットワーク)。このイベントは、先の統一地方自治体選挙で当選した女性新人議員やそれ以前の議会選挙で当選した1期目の女性議員を対象に、議員同士の交流や国会議員との意見交換を通じて、今後の議会活動、政治活動に活かしていくことを目的としたもので、対面とオンラインを合わせて全国から約80人が参加しました。
泉健太代表は開会あいさつで、「党代表になり、まず執行役員会を男女同数にした。また、都道府県連でも女性役員を増やすように働きかけ、参議院選候補者も女性比率を50%超にした。ジェンダー平等は形にしていかなければ進まないと思い、とにかく応援したいという思いで進めてきた」と、この間の党としての取組みを紹介しました。そして、「毎朝街頭に立たないとその人しか選挙に勝てないような国にはしたくない。それでは多様性にならないと思う。やはりさまざまな方々が立候補でき、当選できて議会で活躍できる世の中を作っていかなければならない。そのためにさらに仲間を増やしていきたいので、ぜひ皆さんにも役割を担っていただきたい」と結びました。
ジェンダー平等推進本部の西村智奈美本部長は、「私が県議会議員になったときは新潟で半世紀ぶりの女性議員でほんとに心細かった」と県議初当選当時の心境を語り、「今日参加の方には、これからの活動の中でこれはどうしたらいいんだろう、他の仲間はどうしているんだろう、という時に仲間同士で連絡を取り合い、情報を共有し、励まし合うつながりを作ってほしい。きっと力強い味方になる。もちろん私たち国会議員も最大限サポートする」とエールを送りました。
党の女性自治体議員で構成する「女性議員ネットワーク」からは、長崎の饗庭敦子県議(ネットワーク副代表)と東京の阿部祐美子都議(ネットワーク事務局長)があいさつを行いました。饗庭議員は「長崎県議会は今回の選挙で女性議員が6人から7人に増えたが、長崎県全体としては増えていないので、これからも女性議員を増やしていきたい。女性議員ネットワークはこの間コロナ禍で活動量が少なかったが、今年は皆さんと一緒に活動していきたい」と呼びかけました。阿部議員は「東京や都市部は女性議員が増えたが、全国ではゼロワン議会(女性議員がゼロまたは1名しかいない)が多く、相談する機会や発言する機会がないという方もいらっしゃる。そういった方も一緒に、誰一人取り残さない女性議員の集まりとして、女性議員ネットワークは頑張っていきたい」と語りました。
続いて行われたパネルディスカッションでは、まず先の選挙でパリテ議会を実現した杉並区から4名の女性新人議員が報告を行いました。赤坂たまよ議員は「変えたいという区民の運動が、2021年の衆院選で吉田はるみさんを当選させ、2022年の区長選では岸本聡子さんがわずか187票差で3期12年務めた男性の区長を破り当選した。区長の次は区議会だ、という区民の強い思いが定数48名の議会で女性議員24名を実現した。議長も女性議員になった。杉並から東京を、日本を変えたいという思いで頑張ってきた」と語りました。寺田陽香議員は「衆議院議員も区長も自分が投票して変わったと実感した人たちが、議会も変えたいと思っていることを感じながら選挙戦を戦った。その人たちは議会を注目しているので身が引き締まる思いで取組んでいる」と述べ、安田マリ議員は「杉並区議会はまさに多様性の議会。女性議長も誕生し新しいドラマが始まっている」、前山直子議員は「杉並は子育てママ議員が自分を含め4人増えた。当事者の声を議会に伝えていき、子育てをしている人も仕事をしやすい環境に変えていきたい」とそれぞれの思いを語りました。
次のセッションでは、「女性議員ゼロ」を打ち破った例として、岡山市議会、千葉県議会白井選挙区の議員から報告がありました。岡山市議会の國友彩葉議員は「1歳と5歳の子育て真っ最中。多様性を尊重する党の議員としてロールモデルになりたいと思い挑戦した」と語り、同じく岡山市議会の川上智美議員は「私の選挙区は政令市になってから女性が挑戦さえしたことがない厳しい地域。弱い人にしっかり光をあてて寄り添っていきたい」と語りました。千葉県議会(白井選挙区)の伊藤ちかこ議員は「次の社会のビジョンを持っているのは立憲民主党。白井市から出る候補を立憲民主党が探していると聞き、覚悟を決めて手を挙げた」と語りました。
続いて東京都連が取り組んだ「票ハラ撲滅対策本部」の取組みについて、対策本部長の塩村あやか参院議員から具体的な報告がありました。
その後の意見交換では、会場やオンライン参加者から立憲民主党を選んだ理由やこれから取り組みたいことなどに関する多くの発言がありました。
会場には総合司会の岡本あき子衆議院議員(ジェンダー本部事務局長)、パネルディスカッションのコーディネーターを務めた辻󠄀元清美参議院議員(ジェンダー本部副本部長)のほか、衆議院から篠原孝、大河原雅子、金子恵美、櫻井周の各議員、参議院から横沢高徳、打越さく良、宮口治子、高木真理、岸真紀子の各議員が参加し、参加自治体議員との交流を深めました。