立憲民主党の自治体議員ネットワーク(NW)と女性議員ネットワーク(NW)は8月2、3日の両日、合同夏季研修会を開催しました。両NWの各都道府県世話人をつとめる自治体議員を中心に約180名(リアル100名、オンライン80名)が集まり、オンラインも併用して活発な議論が行われました。

 1日目の研修会冒頭、自治体議員NW代表の遊佐美由紀・宮城県議が「一人ひとりを大切にする政党。自治体議員のネットワークこそが強み」、女性議員NW代表の村上裕子・札幌市議が「いろいろな場面で参考になることがたくさん得られるのではないか」と語り、充実した研修にしましょうとあいさつしました。

 第1部では、泉健太代表が講演を行い、「われわれの信念や重点をおいているところはどこか、言うまでもなく『人』だ」と述べ、「人が大切に扱われてこそ、日本の経済を伸ばすことができる、一人ひとりが幸せをつかむことができる」と強調しました。また、ボトムアップの政党だとも述べ、政権を取り自分たちの権力を強化したいわけではなく、「常に公平公正な行政、政権運営、立憲主義に基づいた法律、憲法に則った政権運営をする勢力として、常に自分たち自らの行政組織も監視をしながら、政権を国民のために運営していく、それがわれわれの役割」だと述べ、他党との違いを示しました。その後、岡田克也幹事長も交え意見交換を行いました。

 第2部では、元三重県知事の北川正恭早稲田大学名誉教授から「地方議会改革から政治を変える」と題して講演がありました。北川教授は、日本の行政の歴史を振り返りながら地方・地域、地方分権の重要性を説きました。

 第3部では、グループワークを行い立憲民主党が重視すべき政策などについて議論。長妻昭政務調査会長が参加し意見交換を行いました。

 また、研修会に先立ち、同日昼には女性議員NWでランチミーティングを開催。「女性差別撤廃条約選択議定書の批准に向けて、皆さんと考え、アクションにつなげる」をテーマに女性差別撤廃条約実現アクション共同代表の浅倉むつ子早稲田大学名誉教授からの講演を聞き、女性議員NWの村上代表から市議会での取り組み、同NW事務局長の阿部祐美子都議から各自治体での意見書取り組みの提案がありました。

 浅倉教授は講演で、「選択議定書は、女性差別撤廃条約の実効性を強化するための付属文書で、権利侵害された者を救済するために必要なもの。この議定書を批准しないということは、『法律は作るが守るつもりはない』ということに等しい」と厳しく指摘。現在全国の197の地方議会が国に対して「選択議定書」の批准を求める意見書を採択しているとして、国は一刻も早く批准すべきと述べました。

 2日目(8月3日)は午前に分科会を実施。(1)介護保険事業(2)子どもの権利(3)感情マネジメント――等、6つの分科会でさまざまな議論が行われました。午後は東京都台東区の文化観光センターで全国で第2位の観光客数を受け入れる台東区の観光政策の取り組みについて視察を行いました。

<研修日程>

◎8月2日

【女性議員ネットワーク・ランチミーティング】

■女性差別撤廃条約選択議定書の批准に向けて、皆さんと考え、アクションにつなげる

講演:
浅倉むつ子早稲田大学名誉教授(女性差別撤廃条約実現アクション共同代表)

報告:
村上裕子・女性議員NW代表(札幌市議)「札幌市議会の取り組みについて」

提案:
阿部祐美子・同NW事務局長(都議)「各自治体での意見書取り組み」

【自治体議員ネットワーク・女性議員ネットワーク合同夏季研修会 1日目】

■第1部

開会あいさつ:
自治体議員NW代表 遊佐美由紀・宮城県議
女性議員NW代表 村上裕子・札幌市議

来賓紹介:
森本真治組織委員長、渡辺創組織副委員長

講演:
泉健太代表、岡田克也幹事長

質疑応答:
泉健太代表、岡田克也幹事長

司会:
自治体議員NW副代表 松井正一・栃木県議

■第2部

講演:
北川正恭早稲田大学名誉教授「地方議会改革から政治を変える」

司会:
自治体議員NW幹事長 川名ゆうじ・武蔵野市議

■第3部

司会:自治体議員NW副代表 梶谷大志・北海道議会議員

グループに分かれて意見交換:
「立憲民主党が重視すべき政策について」など

講評:
長妻昭政務調査会長

■交流会

司会:自治体議員NW副代表 江口善紀・佐賀県議、同幹事 河合洋介・愛知県議

◎8月3日

【自治体議員ネットワーク・女性議員ネットワーク合同夏季研修会 2日目】

■分科会1

法政大学大学院公共政策研究科 鏡諭さん
「介護保険事業計画の国の動向を受けて自治体が対応すべき課題について」
司会:本田まきこ朝霞市議

東洋大学名誉教授 森田明美さん
「子どもの権利の視点を自治体で活かす」
司会:遊佐美由紀・宮城県議

ネクスト内閣府担当大臣 杉尾秀哉参院議員
「マイナンバーに関する問題点と立憲の政策、自治体への影響」
司会:梶谷大志・北海道議

■分科会2

河合洋介・愛知県議
弁護士 藤原のりまさ・愛知10区総支部長
「自治体議員が望む公選法改正」

ネクスト農林水産副大臣 徳永エリ参院議員
「立憲民主党が目指す農業政策」
司会:西聖一・熊本県議

アイズプラス代表取締役 池照佳代さん
「自分と周りを元気にする『感情マネジメント』のススメ」
司会:阿部祐美子・都議

■視察

「全国で第2位の観光客数を受け入れる台東区の観光政策」
◯文化観光センターの施設概要
◯誘客政策として「ヴィーガン・ハラル等食の多様性への認証助成」について