1994年生まれ。20代にして石川1区総支部長に就任した、あらい淳志さん。生まれ育った地域や国に「恩返しをしたい」と、政治を志した決意を語ってもらいました。

あらい淳志オフィシャルサイト https://www.arai1.jp/

原点は小泉旋風

 物心がついた時から、漠然と、いつか政治家になりたいと思っていました。今、ふり返ってみると、小学生の頃にニュースで見た「小泉旋風」が原体験です。北朝鮮による拉致問題や郵政民営化など、政治家は「国を背負って仕事をしている。自分もいつか同じように、国や地域のために仕事がしたい」と思うようになりました。金沢の兼業農家に生まれた子ども時代の私ですが、そんなことがとても印象が残っています。ただし、今の日本には「小泉旋風」とは異なる「支えあい」の仕組みこそが求められているとも思います。

 その後、金沢市を出て東京にある大学、大学院へと進み、法学部政治学科で日本外交史や国際政治を学びました。そうした中で、今の「日本の停滞」についても、強い問題意識を持つようになりました。経済が停滞し、暮らしと家計から余裕が失われる中で、自分自身の生活に精一杯で、新しいことにチャレンジしづらい社会になっています。いわゆる「新自由主義」は、働き方を不安定化させて、その不安を増大させました。

 例えば、大学などで学ぶとき、自信をもって学業に専念し、目標に向かって挑戦ができるよう、給付型奨学金などのサポートがあると良いなと思っています。何百万という借金を背負って社会に出るというのは、若い人の選択肢や可能性を狭めることにつながりかねません。それは国としても大きな損失のはずです。

地域に恩返ししたい

 大学院を卒業し、東京から金沢に戻り、政治に触れる機会を求めて、地元の新聞社に入社しました。新人でしたので、いきなり政治の現場ではなく、むしろ経験を積めということで、地域の行事やお祭りの取材などを担当していました。これまではイベントに参加する側でしたが、主催する地域の皆さんからいろいろな話を聞き、苦労しながらも街のにぎわいを作っていこうという一人ひとりの想いに触れることができました。

 たとえば、石川県の南部にある温泉街が有名な加賀市に赴任した際に、どうやって人口減少が進む加賀市を盛り上げていくかということを皆さん真剣に考えていました。そのために、地場の食材を用いたご当地グルメ「加賀パフェ」を広める取り組みや、温泉を舞台にしたプロジェクト「レディー・カガ」などを取材する機会がありました。地域の魅力を生かすことで、まだまだチャレンジできる可能性がある。国がもっとサポートできる仕組みをつくりたい。そうした想いがやがて、私を育ててくれた地域に「恩返し」したいという想いと重なり、政治への志を固めるきっかけになりました。

イチバン大事なのは人への投資

 北陸新幹線が開通したおかげで金沢の観光客は多くなりましたが、よく言われるのが、「金沢旅行は一回行けば十分だ」ということです。観光収入が一過性のものではなく、地域で暮らしている人の生活に還元されないと、持続可能ではありません。リピーターを増やすには、金沢の生活文化そのものを価値として提供していくことです。「人」を呼び込むだけの「魅力」は十分に備わっています。

 私は政治にチャレンジしていますが、誰もがチャレンジできるために、「イチバン大事なのは人への投資」です。北陸では金沢に人が集まるようなイメージがあるかもしれませんが、若い世代、なかでも女性はやっぱり県外に出ていってしまう。働き方改革を行い、女性や若者がチャレンジできる場をつくっていく必要があります。仕事と育児や介護の両立を考えたときに、むしろ地方のほうが充実しているという状況にならないと、東京一極集中は是正できないと思います。

 「人への投資」によって、どんな地域でも誰もがチャレンジできる環境をつくること、それこそがまさに政治の役割です。「政治に期待しても仕方がない」という声もよく聞きます。それはまさに、政治の側に原因があると思います。私のミッションは、「どうせ変わらない」と思っている人たちと想いを共有し、きちんと皆さんに自民党に代わる立憲民主党という選択肢を示すことです。どうせ変わらないから、将来や希望に向けて「あらいと一緒にやってみたい」へ。この地元、金沢から、「新しい政治へ」変えていきましょう。