立憲民主党は臨時国会閉会日となる12月13日、岸田内閣への不信任決議案を衆院に提出しました。
提出後に記者団の取材に応じた泉健太代表は、「今回これだけ裏金疑惑がまん延をし、そして岸田総理が会長を務めていた派閥でも数千万円の疑惑が新たに持ち上がっている状況に至り、もはや自民党内には新たな内閣を構成する能力はないと認識した。よってこの不信任案を提出した」と趣旨を説明。「まさか今この状況において、与党の中も岸田内閣を信任できないだろうと考えている。多くの賛同が出ることを期待している」と述べました。
記者から岸田内閣、自民党の現状に対しての評価を問われると、泉代表は、突然の所得税減税打ち出しや、遅すぎる経済対策、現行健康保険証の来年秋の廃止強行などを例に岸田総理が「聞く力」を失っていること、改造内閣の中から不祥事が相次ぎ辞任に至る政務三役が出てきたこと、54人の政務三役のうち女性を1人も登用しなかったことなどを問題視。そういうなかで自民党のいわゆる裏金疑惑が党や政権の中枢を担ってきたところから湧き上がっているとして、「岸田政権には正当性も政権担当能力もない。裏金に染まっていない議員で内閣を構成することも相当大変な状況で、そういう意味では、組閣能力も失っている。そういったあたりをしっかり訴えたい」と述べました。
内閣不信任決議案の提出を受け、野党国会対策委員長会談を国会内で開催。このなかで安住淳国対委員長は、内閣不信任決議案提出の経緯の説明と協力を呼びかけ、日本維新の会、共党、国民民主、れいわ新選組、有志の会の野党全会派が賛意を示しました。
会談後、安住国対委員長は「野党一致結束して、この不信任決議を可決させるべく努力をしていくことになった。政治とカネをめぐる問題は看過できないということで、こうして足並みが揃ったことは大変大きなことだと思っている」とコメント。その上で、徹底した真相の究明、解明を自民党に強く求めると同時に、今後捜査の動きを踏まえて政治倫理審議会を含めて国会での説明責任、閉会中審査を求めていくことを確認したと述べました。