泉健太代表は2月12日、長崎県大村市を訪れ、4月に予定される衆院補欠選挙の公認候補予定者の山田勝彦衆院議員と青空対話集会を行いました。

 泉代表は、自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金問題や、2019年の参院選広島選挙区で自民党から立候補した河井案里氏をめぐる大規模買収事件などを例に挙げ、自民党は人間関係や政治基盤を金でつくってきたと指摘。「そんな政治は正しい政治ですか、そんな政治で正義が守れますか、そんな政治で庶民の暮らしが分かりますか、分かるわけない。だからこそ、そんな政治を許さない。政権交代をしてきれいな政治を作らなければならない」と訴えました。

 山田議員は、長崎3区の谷川弥一衆院議員が政治資金規正法違反の事件で議員辞職をし、4月に補欠選挙が行われることを念頭に、お金に汚い政治家がいたという話にとどまらず、政策そのものが歪められてきたのではないかと指摘。「今本当に必要な政策は、自民党に献金のできない人たちにこそ向けられるべき。今の腐敗しきった自民党の金権政治をなんとしても変えていきたい」と訴えました。

 参加者からは、(1)選挙で気軽に立候補できるよう、供託金や選挙運動にお金がかからないようにすべきではないか。立憲民主党はどういう仕組みづくりをしているか(2)諫早湾の開拓関係(3)防衛増税(4)裏金問題を繰り返さないために立憲民主党はどうしていくのか(5)長崎4区補選の結果をどう認識しているか(6)今後の他の野党との関係――などについて質問がありました。

 青空対話集会に先立ち、泉代表、山田議員は記者会見を開きました。記者から補欠選挙の他党の擁立状況について問われた泉代表は、「選挙は相手候補との戦いと認識される方もいるが、私はそうじゃないと思っている」「候補者が有権者や選挙区とどう向き合うか、愛情の深さ、情熱の深さが当落を分ける」と述べ、「山田議員は地域の方々と密接に関係を築いてきた。地域から這い上がってくる活動をしてきたので、そうしたことを踏まえ、皆さまに判断していただければ素晴らしい結果を得られるのではないか」と語りました。

 記者から、今回の補欠選挙が以前の選挙区割で行われることについて問われると山田議員は、新しい区割りで離れてしまった五島列島、東彼3町、佐世保南部などの支援者から「よく決断してくれた」「もうこういう政治は許せない」という声を沢山いただき、力を得て充電をしていると述べました。

 補選の焦点について問われると山田議員は、「裏金議員を許さない」と述べるとともに、「辛かったのは、地元の皆さんから『やっぱり恥ずかしい』という声をたくさん聞いたこと。県外から長崎3区の有権者は何であんな人を選んだのだと言われている」」と語り、「もう二度とこの長崎3区の皆さんにそういう思いをさせてはいけない。自らが選んだ政治家を恥ずかしいと思うことのないようにしたい」と訴えました。

 地域の課題をどう捉えているかとの問いには、(1)人口減少(2)離島振興――を挙げ、「長崎県ならではの農村漁村、島の課題、誰よりも声を上げているのは私だ」と述べました。

 人口減少の主な原因は、農林水産業の後継者がいなくなったことだと延べ、農政を大きく転換していかなければならないとして、業者や基盤整備にばかり補助金を付ける自民党の農政から、規模が小さくても、山間地域でも、ちゃんと直接支払いで所得が補償されるようにしなければならないと訴えました。

 離島振興については、長崎3区はもともと全国で一番島の有権者が多い地域であり、誰よりも離島振興に使命感を持って活動してきたと語り、離島航路の低料金化を挙げました。「私たちが国道を使えているように、島の皆さんにとっては離島航路は海の国道」だと述べ、海外でも同様の理念で料金が設定されているところがあると語りました。

 会見に同席した長崎県連代表の山田朋子県議は、4月に行われる補欠選挙について「自民党の金権腐敗によって行われる補欠選挙。選挙費用は3億円とも言われているが、このような腐敗政治が行われなければ国民の税金が使われることがなかった、非常に残念」と述べる一方で、「立憲民主党の政策をしっかり訴え、国民のための政治はどこの政党がやっているのかを訴える機会だ」と語りました。