泉健太代表は3月1日、党本部で定例の記者会見を開き、(1)令和6年能登半島地震(2)衆院予算委員長の解任決議案(3)政治倫理審査会――等について発言しました。

■能登半島地震

 令和6年能登半島地震の発生から2カ月が経ち、泉代表は復旧に向け、現地と密接にやり取りをし、ニーズに合った要請を常日頃から政府に届けていることを述べた上で、特に仮設住宅の増設や上下水道の復旧が急務と発言しました。

 また、「野党で提出した支援金を600万円に拡充することなどを定めた『被災者生活再建支援法』を提出したこともあり、後ろ向きだった政府が今回対象を広げるに至ったことは一歩前進。一方で今回の増額の対象が6市町に限られているのは地元からも『被災をしたのに自分たちは対象外なのか』といった声が多く挙がっている。政府には対象の拡充に取り組んでもらわなければならない。被災者に差をつけてはならない」と述べました。

■衆院予算委員長の解任決議案

 泉代表は本日1日、立憲民主党が衆院予算委員長の解任決議案を提出したことを報告しました。例年に比べて十分な質疑時間が取られていないことや、自民党の裏金問題によって開会日が遅れたにもかかわらず、委員長の職権で強引な国会運営を進める与党を批判し、「われわれは衆院での充実審議、また参院における緊張感のある審議をしなければならない」と訴えました。 

 また、「(予算通過を急ぐあまり)深夜や週末まで審議を入れようとしているのは与党。官僚の働き方を過酷にし、国会職員まで出勤させようとしている。審議不十分であれば(通常の時間帯での)日程延長は当たり前の話。与党には当たり前の対応をしてもらいたい」と提起しました。

■政治倫理審査会

 政治倫理審査会の開会について泉代表は、「政倫審に出席することを渋り、公開か非公開で揉め、聞かれたことだけに答えるといった後ろ向きの対応。本来であれば自ら記者会見を開いて説明すれば、政倫審の開催も必要ない」「昨日の武田良太議員は『自分や二階さんは全く知らない。全部事務局長のやったこと』、今朝の西村康稔議員も『(自身が)派閥の事務総長だったけども会計帳簿は見たことがない。パーティー券のノルマも知らない』などと発言。裏金問題が発覚して今日まで、いくらでも自ら調査できたはず。言い逃れができるようなシステム化をしている」と問題視しました。その上で、政治倫理審査会と予算委員会を同時並行で行うとした政府の国会対応について「あり得ない」と批判しました。


泉健太代表記者会見

2024年3月1日(金)10時30分~11時01分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtube.com/live/rvrnuU5sLBc


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○能登半島地震 被災者の生活再建について

【代表】
 おはようございます。
 きょうは3月1日ということで、能登半島の地震から2カ月というときでもあります。いまだ能登半島、大変気候も寒く、そして、被災された方々が、まだ各避難所で生活をされているという状況の方も多くおられます。そして、住宅の片づけ、撤去、解体もままならぬ状況で、まだまだ生活再建に時間を要すということです。
 一生懸命、それぞれのセクターの方々が頑張ってくださっております。上下水道の復旧、避難者への支援、また、仮設住宅の建設など取り組んでいただいておりますが、この被災者のニーズにまだまだ今後も精力的に応えていく必要があるという段階です。
 我々も全力で立憲民主党としても応援をしていきたいと思いますし、改めて、近藤和也議員が現地と密接にやり取りをし、また、現地の各地を回りながら、そのニーズを集めて、常に日頃から政府に届けていますので、この活動を我々としてもバックアップをし、また、一緒に取り組んでいきたいと考えています。
 特に仮設住宅ですね。この仮設住宅の建設については、今、300戸止まりということで、まだまだこれから増やしていかなければいけないわけですが、8000戸の申請に対して、まだまだ、年度内には4600戸を造ると言っていますが、それでも申請の数には届かないということでありますから、引き続き適地を探してということで、何とか進めていくということ。
 また、インフラの復旧、特に上下水道の復旧ですね。ここには力を入れて、より加速をさせていく。全国からも応援の事業者などを、より県内に、能登半島に入っていただいて、作業していただく必要もあろうと思います。
 そして、被災者生活再建支援法ですが、立憲民主党としては他の野党と共に今回600万円への増額ということを訴えました。法案も提出しました。それによって、最初そういったことに対して後ろ向きだった政府が、さまざまに考えて、今回対象を広げるということに至っていることは、一歩前進と考えております。
 ただ、先ほども近藤和也衆議院議員とやり取りをしたのですが、いわゆる6市町に今回の増額の対象が限られているということについては地元からも相当声が上がっていて、それぞれの役所に問い合わせが相次いでいると。直接窓口に来る方もあるし、苦情の電話が来る方もある。「なぜ、同じ今回の震災で被災をしたのに、自分たちは対象外なのか」という声はかなり上がってきています。そういうことに対して、より一層のこの対象の拡充というものをぜひ政府には取り組んでもらわなければいけない。被災者に差をつけてはならない。そういう考え方で、我々もこれを強く訴えていきたいと、このように考えております。

○予算審議について

【代表】
 そして、今、予算委員会が最終盤に衆議院の側で入ったと言われていますが、いまだ例年に比べて質疑時間ということを考えると十分な質疑時間が取られたとは言えません。ですから、政府の側は3月2日までに通らなければ予算の年度内成立が危うくなるだとか、こういうことを言っていますが、私たちはそうは思っておりません。
 まず一つは、国会の開会そのものが、自民党の裏金問題によって開会日そのものが遅れているわけですよね。これはもう自民党のせいにほかならない話であって、それを予算委員会の審議の日程に押しつけてくる。自民党の裏金によって国会の開会が遅れたからといって、予算の審議は短時間でいいと、そんなわけないではないですか。それはあくまで自民党の事情であって、我々は参議院でも緊張感のある審議をしなければいけないと思っております。
 そういったことで、ぜひ、この衆議院の充実審議、また、参議院における緊張感のある審議ということを考えても、また、いわゆる国会運営の常識的な話で、何か岸田総理の側が、特に今、3月2日・土曜日にまで国会の予算委員会の審議を無理やり入れてやっていくのではないかという話まであります。
 よく、国会が延びたりして、あるいは深夜国会になるのは、これは野党が抵抗するからだみたいな、逆ギレ的、おかしな論理展開を言ってくる与党の方がいますが、これは本当にいい加減にしてもらいたいと思うのは、今回の一連の顛末を見ても、国会の日程を遅らせたり、深夜や週末にまで審議をしようとしているのは、どこの誰なのかと。与党ですよ。自民党ですよ。我々はそんなことは求めてもいないし、普通、金曜日だけではなく月曜日から土曜日まで、国会の審議というのは午後5時までが基本ですから、それを上回るような国会日程をつくるというのは、これは多数の与党の決定によってそういった国会日程がつくられるわけですから、深夜国会をやろうとしているのは誰かといえば、これは与党ですよ。そういう異常なことで、官僚の働き方をより過酷にして、場合によっては週末にもまた役所から国会職員までみんな出させようとしているのは、今やこれは与党ですので、そこはもう本当に勘違いをしていただきたくないことだなと思っております。
 我々としては、通常の国会の審議日程の中で進んでいなければ、それは日を持ち越すのは当たり前の話で、審議不十分であれば、日程を繰り延べるのはこれは当たり前の話であって、そういったところで与党の側には当たり前の対応をしていただきたい。そこが今、自民党の側からも相当悲鳴というか、いい加減にしてくれよという声が岸田総理に対して上がっているというふうにも聞いています。やはり自民党議員だって、それは夜中までの審議とか週末の審議というのは望んでいない。今、総理だけが、きのう俺が政倫審に出たんだから3月2日までに成立させるのが当たり前ではないかというふうに怒り肩になってしまっている。それが現状ではないかと思っております。

○裏金問題 政倫審での質疑を受けて

【代表】
 さて、今も政倫審が開かれておりまして、きょう午後も引き続き政倫審ということになります。
 この政倫審の中で少しずつわかってくることがありますが、これまた皆様にも言わなければいけないのは、本来、政倫審の前から話せよと。自民党の幹部たちは何で政倫審に来ないと話さないのかということだと皆さん思いませんか。
 政倫審に出ることを渋り、公開か非公開かでもめ、ようやく出てきて、今、聞かれたことに答えているという、大変後ろ向きな対応であって、本来であれば自ら記者会見をすれば何のことはない話。西村(前)大臣だって松野元官房長官だって、それは大臣を辞めたときに、私はもう大臣を辞めましたので自らのことについて説明させていただきますと言えば、こんな政倫審の時間を使う必要もないということですからね。
 本当に、とにかく説明に後ろ向き、自らの真相究明ということについて後ろ向き、だから国会が巻き込まれて大変な思いをしているということですよ。そこをよく理解をしてもらわなければいけない、自民党には。そう思っています。
 そんな中で、きのうの武田議員もそうでした、自分や二階さんは全く知らない、全部事務局長のやったこと。けさの西村康稔議員についても、自分は事務総長だったが会計帳簿も見たことがない。何かおかしいことを言っていますね。ノルマ幾つだったのか、パーティー券販売のノルマは、これも知りませんと。いまだに知りませんと言っていますからね。
 いや、事務総長経験者で、これだけ裏金の問題が発覚して、昨年からこの裏金問題が取り沙汰されて、自ら説明する立場であれば、今こうして話題になっているその事務局長に対してもきちんと状況を聞いて、どうだったんだと聞いて、ノルマが幾らだったんだと聞いて、幾らでも自ら調査はできるはずですよ。それは派閥の幹部なわけですから。それすらやっていないということも明らかになりました。
 改めてですが、事務局長と派閥幹部はやり取りをしていないということでファイアーウォールをつくって、言い逃れできるようなシステム化をしているなということを強く感じました。やっているのは全て事務局側であって、自分たちではありませんと。しかし、それは会社であってもどこであっても、許される話でしょうか。一番そういった意味で使用者責任がきついのは反社会組織になるわけですが、知らなかったではこれは許されないということだと思いますが、とにかく今の時点まで帳簿を見たことがないだとかというのは、およそ信じ難い返答が続いている。
 また、下村事務総長であればそれを知っているのではないかみたいな話もありましたので、昨日であれば二階氏、そして林氏、きょうであれば下村議員についても、政倫審への出席が必要であろうと、このように考えているところであります。

○予算委員長解任決議案を提出

【代表】
 ということで、きょうは先ほどぶら下がりもしましたが、この予算委員会を無理やり開こうというような、というのは、政倫審をやっている間にというか、予算委員会を無理やり同時並行で開こうというのは、これはちょっとあり得ない国会対応なので、我々としてはそれはおかしいですよと、職権立てしているのは取り消せというふうに言ってきたのだけれども、取り消さないということですから、これについては、そんな運営をする予算委員長であればこれは解任をせねばならないということで、解任決議(案)を先ほど提出したということでございます。


■質疑

○「五島列島視察」「裏金問題(1)」について

【フリーランス】
 五島列島に2日間、選挙のおつき合いに行かれ、2日間住民の方といろいろ触れ合いなされて、どんなお話を聞かれてきたのか、ご感想などお願いしたい。

【代表】
 五島列島の状況でいうと、この間、人口減少が続いています。特に、五島は高校まではありますが、大学が五島にはないものですから、卒業したらほとんどの18歳の若者が、皆、島から離れていくというような状況にあります。そういった意味で島に活力がなかなか残らないということについての課題を受けました。
 また、これは山田勝彦議員が皆さんと繰り返し意見交換の場でも言っていましたが、国境離島の支援策として島民の皆さんには島カード(島民カード)というのができまして、この島カードを持っていると船の乗船料が割引になるということで、島の皆さんにとっては、島の間の行き来がしやすくなるということで、とてもありがたい制度であると。
 一方では、これは島民カードですから、島民以外は持てないわけですよね。そうすると、例えば、今までであれば島を離れた息子や孫たちが島に帰ってきて年末年始やお盆などを過ごすということがあったのが、最近は、島に行くために、九州とか本州のほうから島に行こうとすると普通の交通費がかかってしまうのでかなり交通費負担が高いというふうに言われていて、そうすると、島のおじいちゃんとおばあちゃんが今度は逆に島を出て息子や孫娘さんに会いに行くということになると、もう盆も正月も島の人たちがどんどん減っていっているという状況で、島の振興策のつもりで島カードをつくったのだけれども、外から入ってくる人よりも島から積極的に出て行って買い物をしたり家族に会ったりしてしまう人が増えてしまっているという状況があって、そうすると島の経済というのは、島内消費、域内消費が減っていきますよねと、もう少し島に来やすい環境をつくることが必要だよねと、そんな話をしていくと、相当多くの方々はそのとおりだというようなお話をいただきました。
 人材不足、そして島内経済の縮小、こういったところに対して大変多くの意見が寄せられたと思っています。

【フリーランス】
 農業や酪農の方、漁業の方のお話はいかがだったか。

【代表】
 同様に、やはり島・域内の交通関係だけではなく、外から入ってくる方が増えれば、漁業の方だって島の中でその海の幸を消費してくれる量は増えますし、農業の方々にしても、島の外から入ってくる人たちが増えて担い手が増えるということにもなるしと、そういうようなお話でした。

【フリーランス】
 話題は移るが、自民党の森元総理に関する質問を共産党の穀田国対委員長がされ、それに関して総理の返事がなかったときのう記憶しているが、元々、清和会の歴代の総理大臣を全部見てみると、森元総理の何か不正みたいなものを国会の答弁で華々しくかばった人しか総理大臣になっていない。その後、安倍総理まで全部そうだ。こういう悪事の隠蔽を価値とするような党内の価値観、体質、そういう中でパーティー券の話もずるずると来て、安倍さんが止めたが、それが原因かわからないが安倍さんが殺されて、それでまた復活してくる。こういった隠蔽とか悪いことをした政治家を皆でかばうんだというような、そういう体質についてどう思われるか。

【代表】
 今回、僕はよく気になるのは、岸田総理が、この裏金の問題が発覚して以降、特に使うのは「一致結束」という言葉なのですね。これがやはり違和感があって、裏金(問題)を起こした仲間たちに対して、普通はそこはやはりいさめねばならないわけですが、そこでですね、余計なことを話すなよ、一致結束だぞ、党を離党したり政治改革だといって党内から声を上げるなよ、一致結束だぞと。今回の局面で「一致結束」を強調するということの、何かこの自民党の気味悪さみたいなものはやはり体質としてあるのではないかなと、そんなふうには思います。

【フリーランス】
 この話題にかまけている間に、あすにはもう予算を通すという話をにわかにニュースで聞くと、やはりこれはスピンだったのかと思わなくもないが、立憲民主党のほうではよく、国債をそんなにじゃぶじゃぶ出すなというふうにおっしゃっている。私はあるとき、これは外国企業とか外国投資家に流す目的でお金を刷っているような、そういった自民党政治なのではないかというふうに立憲さんは批判しているのかなと思い当たった。今回のパーティー券に関しても、外資の人間からお金が幾ら入っても20万以下は不記載だとわからない。そういった形で、日本の国益にならないもの、今は医療を使った戦争というような考え方もあるので、政治を、政策をゆがめられている、そういったお考えはあるか。

【代表】
 本当に、憲法(改正手続)における、国民投票における、外国勢力がもし大量の宣伝活動をしたらどうするんだ、国内の団体に対して資金供与していたらどうなのかということの懸念。これも立憲民主党から言っている話ですし、今の外国人・外国企業がパーティー券を大量購入するということも、今、見えない環境になっていますから、そういう影響(下)に置かれること。
 これは最近でいうと、また自民党のある国会議員が自分の秘書に、随分と他国、中国と密接に関わっている人物を充てて、そこから情報が漏れているのではないかなんていうことの報道も一部ありましたが、とにかく、実は自民党というのは外国に対しての構えが非常に緩いのではないか。認識が甘いのではないか。あるいは、意図的にもしやっているとしたら、それはとんでもないことであって、そういうことは私たちは逆に今きちんとチェックをしているというような状況です。

【フリーランス】
 最後に、畠山理仁さんという、今、映画で回っていらっしゃる、ここにも一年に一遍くらい来られるジャーナリストが、よくおにぎりの具に1万円とか5000円が入っているという話をされるが、泉代表は地元でそういう話は聞いたことはあるか。

【代表】
 うわさで、都市伝説としてとか昔の話で、「昔はなあ」というのでは聞いたことがあります。

○予算審議について(1)

【NHK】
 けさぶら下がりもあったが、予算委員長の解任決議案だが、これが本会議で否決されると与党側はきょう中にまた予算委員会を再開して採決という流れに持っていく見通しだが、野党側が求めている充実審議のために、ほかの委員会の委員長の解任決議案とか、今後どういった対応を考えていらっしゃるか。今お話しできることがあればお願いしたい。

【代表】
 それは別に何か、とにかく正常に戻ってくれよと、予算委員会質疑にきちんと入ってくれよと、これがまずイの一番ですね。
 そうではなしに、とにかく打ち切って、ただ前に進めるということであれば、我々としてはそれは違うという意思表示はせねばならないと考えています。財務大臣ですとか、財務金融委員会の委員長ですとか、総務委員会の委員長ですとか、そういったところはやはりこの予算の今回の審議に密接に関連をしている立場ですから、やはり政府(・与党)として予算の充実審議ということにきちんと誠実に向き合ってもらいたいと考えています。

【朝日新聞】
 予算をめぐってお聞きしたい。岸田総理は、震災復興のために予算の早期成立が必要だという趣旨の発言で、今回強行採決まで含めた早期成立を目指している。果たして復興のためにこの2日までの衆院通過が必要だと泉さんも考えているか。

【代表】
 一生懸命、そういう本当は理屈にならない発信を、本当はそれは間違いであることをわかっていてデマを流しているという状況ではないかと思いますね。
 よく、何か予算が一日でも早く成立をすれば能登の復興の後押しになるという、間違ったことをXなんかでもつぶやいている人がいるのですが、幾ら来年度予算が早く成立しても来年度予算は4月1日以降しか使えませんから、別に3月20日に成立しようが10日に成立しようが、そういうものは関係ありません。
 ですから、3月31日までは、まず今年度予算の特に予備費で対応ができるし、対応せねばならないし、その予備費をむしろ出し渋っていたのではないかと言われているのが岸田総理だし、何で補正予算を組まなかったのかという声も自民党からも相当出ていますね。そういった意味では、今年度出すべき予算すら出さない岸田総理が何をおっしゃっているんですかと。
 今年度に出すべき予算を出していないから、まだできていないこともあるわけですよ。先ほどの仮設だって、もっと後押しできるのではないですか。もっと土地の調査、土地の造成、予備費を使ってやったらよかったではないですか。適地が見つからないというのだったら、まさにその土地の調査、土地の造成は、もっともっと人を投入してやればいい話ではないかということもそうだし、私が能登半島の問題でまず国会の開会前に質問したことが、1月24日だったでしょうか、ありましたが、そのときに提案したのは、激甚災害指定をしたのだったら社会福祉施設の改修・再建費用の補助率のかさ上げをやるべきだと。これは早期にやれますよねと言っているのに、それもずっと遅れたままになっています。いっぱい、やはり今でも遅れていることがあるんですよ。
 だから、予算が早く成立しなければ能登半島に影響が出るというのは、これはうそですね。うそです。そういったデマに惑わされずに。国会で今、自民党がとにかく逃げ切ろうとしている。本来行うべき説明責任を果たさず、そして予算委員会さえ終われば、あとはもう野党の言うことなんか聞く必要はないんだという姿勢に変わってしまいますからね。
 関連して言うと、4月以降、予算委員会が終わった段階で、しかし、この政治資金・裏金の問題というのはまだまだ引き続き扱っていかなければいけないと思っていますし、その後に政治改革もありますから、特別委員会の話というのが、昨日夜くらいですかね、少し、自民党と維新という形で出ていますが、あれはもうその以前から野党の中ではそういった認識・見解で合意をしていて、そして、当然ながらこれは自民党も、予算委員会が、2月、3月、終われば、その後の政治改革の議論をする場の持ち方というのは考えねばならないと、与党も当然思っていると思いますからね。この特別委員会の設置ということについては立憲民主党としても従来から考えてきたことであると、このこともお伝えしたいと思います。

【朝日新聞】
 今まさにお話あったとおり、なぜ岸田総理がそこまで2日までの成立にこだわるのかというのは、やはり政治と金をめぐる説明責任と関連していると思われるか。

【代表】
 そうですね。その説明責任と関連しているとともに、自民党内の党内基盤に対する不安ではないですか。3月2日までに送れば参議院に評価してもらえるのではないかとか、自分の求心力を高められるのではないかとか、自分の決断の結果、国会審議にプラスの影響、与党的に国会審議を前に進めることができただろということで、自らの力を示したいための3月2日でしかないということですね。

○裏金問題(2) 政倫審での質疑を受けて

【読売新聞】
 政倫審について伺いたい。代表は昨日のぶら下がりで、余りに中身がなければ次の段階は十分あり得るというお話をされていたが、この間の政倫審をご覧になってどのように受け止めておられるか。また、今後の方針をどのようにされるか教えていただきたい。

【代表】
 現時点では、中身がないということは、岸田総理の、残念ながらやはり呼ばれてもいないだけあって、質問する側も、例えば自民党議員なんかは時間を全部使ったか使っていないかくらい早く終わっていましたよね。そういうことからしても、一様になぜ総理は出てきたのかというはてなマークがついていたような状況でしたし、他の議員についても、全て会計責任者がやったことです、私たちは知りませんと言う中で、徐々に、しかし、ほかにも弁明を聞かねばならない人物というのも出てきているという状況です。
 その意味で、今後の、またきょうこの後の展開も見ながら、我々として総合的に、更なる説明の場、どのような場にすべきなのかということは考えていきたいです。

○予算審議について(2)

【関西テレビ】
 予算委員長の解任決議の話について伺いたい。ほかの野党の中では、なかなかその決議にはつき合い切れないというような声も出てきていて、一緒に提出するわけでもなければ、おそらくその決議案に反対をするであろう空気がある党もあったりする。野党の中でそういう動きがあることについての見解を伺いたい。

【代表】
 野党といっても、それぞれの政党独自の考え方が、これはあって当然だと思います。
 一方で、とはいえ、例えば反発をして「おかしいじゃないか」と言っているかとか、そういうことでいえば、そういう話ではなく、理解をするというスタンスであったりしますので、それは今のこの自民党の状況の重さを踏まえて各党がどう判断するか。党によっては党自身の考え方もあるでしょうから、その中でそれぞれ多少の表現方法が違うというのは想定の範囲内です。

【関西テレビ】
 ただ、この先々を考えたときに、いろいろな影響は。

【代表】
 あまり影響はないですね。

【関西テレビ】
 大丈夫ですか。

【代表】
 はい。

○梅谷議員について

【新潟日報】
 先週と同じ質問になるが、新潟6区の梅谷守衆院議員が選挙区内の有権者に日本酒を配っていた問題について、党として調査を進められていると思うが、進捗状況について伺いたい。

【代表】
 幹事長には聞かれましたか。

【新潟日報】
 はい。

【代表】
 基本的に幹事長から答えているのが全てということになろうと思います。

【新潟日報】
 代表のほうには報告などは。

【代表】
 そうですね、現時点で新たなというのはないです。

(以上)