立憲民主党は、3月21日、東京有楽町で街頭演説会を開催しました。

 西村智奈美代表代行は自民党の裏金問題について、「政治資金収支報告書にうその記載をして裏帳簿を作っていたのか、現金で持っていたのか、銀行口座に入れていたのか、まったく分からない。お金を長いこと持っていた人たちが82人もいる」とし、そのうち6人だけが政治倫理審査会(政倫審)で弁明したが、「そのやりとりは、『知らない、分からない、自分は関わっていない』と、みんなハンコでついたように同じことを言っている」と批判し、実態解明に向け、偽証罪に問われる緊張感の中で行われる証人喚問が必要だと述べました。
 また、政策要望をしたい団体・企業が自民党とのパイプを築くためにパーティー券を大量に買い続けていたのに対し、個人では1枚2万円のパーティー券はなかなか買えないと話し、「日本の政治、政策が歪められてきたのではないか」「この国の政策、働く人たちを分断し、正規と非正規というふうにコースで分けて、非正規の人たちはボーナスがなくても退職金がなくても当り前。コースが違うんだから、責任の重さは違うんだから当然だというふうに我慢をさせられてきて、そして結果として雇用が二極化してきてしまった」と問題の深刻さについて語りました。その上で、「この日本という国が、額に汗して頑張って働く人たちが本当に報われる国にして行きたい。理不尽なことが一つでも二つでもなくなるような、そんな国にして行きたい」「今を生きている一人ひとりの皆さんが、本当にこの国で生まれて育って暮らしていて良かった。そういうふうに思っていただける、そういう国を作りたい」「本当に誰一人取り残さない政策、そして、経済もボトムアップで引き上げていくことをぜひやらせて頂きたい」と訴えました。

 小沢雅仁国民運動局長代理は、政倫審の審議で自民との裏金問題について実態が解明されていないとし、岸田総理は火の玉になってこの問題を解決して行くと言っておきながら、線香花火の火の玉のようにポトンと落ちてしまった。全く火の玉になっていない。総理自らが(裏金に係わった)議員、二階元幹事長にも、森元総理大臣にも会って話を聞いて、総理自らが実態解明の先頭に立つべきしゃないか。それなのに何にもやらない。本当にひどい状況になっている」と批判しました。
 また、自民党が裏金議員に対する処分の検討を始めたことについて、「あまりに遅い。処分を出して、自民党とカネの問題の幕引きを図ろうとしているが、そんなことをさせてはならない」と述べ、「実態解明をきちんとさせた上で再発防止策が必要。私たちは、国会議員も罪が問われる連座制の導入を強く求めているが、自民党だけが反対している」「二度とこういう問題が起こらないように、厳しく政治改革も行っていかなければならない。政治資金規正法をはじめ、様々な法律の改正を行って再発防止策、取り組みをしていかなければならない」と表明しました。

 石川大我国民運動副局長は、自民党では裏金問題に続いて、青年局の不適切な懇親会が次々と発覚していることについて、「本当に自民党の倫理観とかお金に関する感覚が崩壊しているのではないか。そういった中で皆さんと一緒に政治を変えたい。そんな声が日に日に大きくなっている」と述べ、政権交代の実現への機運が高まっていると強調しました。
 野党が求めている裏金議員の証人喚問について、「自民党が賛成をしないと実現することができない。自民党にしっかりとプレッシャーをかけて、証人喚問を拒否していれば国民の理解が得られない。そういったところまでぜひ皆さんに、声大きく上げていただきたい」と呼びかけました。さらに、「岸田政権に任せていては、もう世界に追いついていけない。1周2周どころじゃなくて、2周3周遅れというふうに思っている。政治がお金を出した人の意向に沿って進められるなら、これはもはやもう民主主義ではない」と政権交代の必要性を訴えました。

 東京7区総支部長の松尾あきひろ前衆議院議員は、「政治資規制法を守れない、ルールを守れない。こういった人たちに法律を作る仕事を任せていいんだろうか。だめですよね。」「金を自分のポケットに入れるのに何のためらいも感じない、しらばくれる人たちに私たちが納めた税金の使い道を任せていいんだろうか。だめですよね。だから変えなければいけない」と訴えました。
 また、自民党政治では、どれだけパーティー券を買ったか、政治献金を行ったかで、政策の優先順位や予算配分が決まってきたとし、「経済の失敗も根本的には、自民党とカネの問題だ。大切な成長分野、新しく生まれてきた産業に対して予算をつけることができない。それらを支援するような法案を作ることができない。既存の大企業に対して補助金をたくさん当てる政策をとることしかできなかったからアベノミクスはうまく行かず、日本の経済は成長しなかった」と話し、「一人ひとりが選挙に行き投票でしか政治を変えることはできない。変えていきましょう」と呼びかけました。

 小沼巧国民運動局副局長は、自民党の裏金議員について「こういう人たちを脱税なり何なりの罪に問えないのか。ここは大きな疑問になって来るのではないかと改めて思う。そんな政治が許されてしまっている現状を何とか変えなければいけない」と訴えました。
 中選挙区制度の時代は7割以上の人たちが選挙に行っていたのに対し、「小選挙区になって半分位の人しか選挙に行かなくなって、関心を持たなくなった。諦めて選挙に行かなくなってしまったことがずっと続いてきたことが、裏金とか、何をやっても許されるようになってしまった最大の原因だ」と話し、「そういう諦めの気持ちをわれわれ立憲民主党が一丸となって払拭させていきたいと。裏金問題の追及もちゃんとやり、不公平な状況になっていること、不条理を正していく。ちゃんと頑張って人間が報われる政治、まっとうな政治を取り戻し、そのために頑張っていく」と訴え、立憲民主党への支援を呼びかけました。