衆院憲法審査会が4月18日に開かれ、立憲民主党の奥野総一郎、逢坂誠二、本庄知史の各議員が、さまざまな憲法課題について意見を述べました。

 奥野議員は、いわゆるお試し改憲論を批判し、「議論の結果、立法事実が認められるものについて、国民的な合意が得られるのであれば改正を考えるべき」「時間をかけてじっくりと国益にかなうよう憲法の議論を進めるべき」であると主張し、これこそが立憲民主党が訴える「論憲」だとしました。

 また、緊急時の国会機能の維持に関して、参院の緊急集会や議員任期の延長、臨時国会の召集期限、衆院解散権の制約などの問題点や課題を指摘しながら、「議論すべき論点は多岐にわたっており、現時点では条文の起草にはいたらない」と述べました。

 そして、2021年の国民投票法改正時の附則4条が定める「施行後3年」の期限は「今年9月」だとして、フェイクニュースなどを念頭に「外国政府の干渉などを排除し、公正な投票結果が出る仕組みを整えておく必要がある」と訴えました。

 逢坂議員は、「裏金議員は政治資金規正法違反の恐れがある」として「その議員が自分たちを縛る憲法を議論することは、主権者である国民にとって理解しがたい」と述べ、裏金議員が憲法審査会で憲法論議を行うことの正当性に疑問を呈しました。

 今回憲法審から外れた議員は、自民党独自の調査に基づき党内処分が行われた議員のみであり、「この憲法審にはまだ裏金議員が在籍しており、釈然としない気持ちだ」と語りました。

 本庄議員は、例えば同性婚訴訟や、最高裁が違憲判決を下した戸籍上の性別変更特例法、国会が長年放置している選択的夫婦別姓などを挙げ、「合憲性、違憲性が問われている立法」「現実的な憲法課題について積極的に議論し国会における立法をリードしていくことも本審査会の重要な役割である」と訴えました。