立憲民主党は6月20日、埼玉県の川口駅で「人へ、未来へ、まっとうな政治へ」を訴える街頭演説会を開催しました。

 地元埼玉2区の松浦玄嗣総支部長は、地域で診療を続ける歯科医師。困窮しているのに生活保護が受けられないといった問題を目の当たりにし、「何をやっているんだ、この国は。誰のための政治なんだ、と常日頃から思って診療していた」と話し、そうした思いを政治につなげるために国政を目指す決意をしたと明かしました。
 自民党の裏金問題に関する国会審議で、野党の質問に対する自民党議員の答弁は「のらりくらりで一般企業であんな感じだったら一発アウト」、政治活動費の領収証の10年後公開について、「いったい何の意味があるのか」と憤慨し、税金を使って半年も国会審議をした挙句の果て、自民党議員のための免罪符が残った形ではないかと批判しました。
 そして、「一般的な感覚から言って、おかしいものはおかしい。そう思える人たちが国会を運営するべきだ」「立憲民主党は国民のための政党、皆さんのための政党だ。同じ目線でちゃんと考え、同じ目線でちゃんと働く」と話し、支持を訴えました。

 埼玉選出の熊谷裕人国民運動局副局長は、政治改革特別委員会委員として審議にあたった法改正について、「裏金事件が二度と起きないよう再発防止のための法律を作ろうと、国会でも色々と私たちも提案をしたが、残念ながら自民党の案が通ってしまった。こんな案を修正もせずに通す。この行為一つだけでも、国民の皆様の期待を裏切る内閣だ。こういった判断で、立憲民主党は、衆議院に内閣不信任案を出させていただいた。野党各党に賛成をいただいて採決になったが、自民、公明与党の反対多数で残念ながら否決されてしまった」と報告しました。
 その上で、「裏金事件が再発しないような、本当の意味の真の政治改革を成し遂げていくために、臨時国会の早期召集を求め、来年の秋10月30日が任期満了の衆議院議員選挙をできるだけ早く実施をしてもらい、国民の皆さんにこの自民党の内閣が本当に続いていいのかどうか、判断をお願いしたい」と訴えました。

 埼玉県選出の高木真理参院議員は、自民党の裏金問題について真相が究明されないままだとし、「真相が分からないのに、法改正をして二度と起きないようにすると言っても、的確な再発防止策を打てるはずもない」「本当に抜け穴だらけ、ブラックボックス正当化法案じゃないかと言われている。彼らは抜け道のことを知っているので、国民に気づかれないまま改正したふりをしておこうというのが今回の法案だ」「私は怒りで体が壊れるのではないかと思うくらい怒りが止まらない」と批判しました。
 また、泉健太代表が党首討論で選択的夫婦別姓の導入の決断を迫ったものの、岸田首相が慎重姿勢を崩さなかったことを取り上げ、「それも先送り。自民党全員で課題を先送りしても良いと言っている。そういう人たちが今、国会議員の多数となってしまっている」と指摘し、「日本を変え、そして未来に向けてこの国を進めていくには、立憲民主党にご期待いただいて、選択の際には、そうした思いを込めていただきたい」と訴えました。

 森本真治国民運動局長は、労働組合の取り組みにより賃上げが実現したものの、物価高騰に追いついていないことを取り上げ、「国民生活を応援していくことが政治に課せられた役割だが、残念ながら、この通常国会では自民党の裏金問題によって政治の信頼が地に落ちてしまった」と振り返りました。与党が成立させた改正政治資金規正法については、「政治の信頼回復が成し遂げられるのか、正直、何も変わらない」と批判し、「今の政治は何をやってるんだという怒りの声を上げていただかなければならない」と訴えました。
 また、「この30年間、諸外国と比べても、唯一国民の所得が上がってこなかったのが日本。一方で、皆さんが払われる税金、社会保険料はどんどんと上がっている。自由に使えるお金がどんどん少なくなれば、当然ながら皆さんの暮らしは苦しくなっていく」と話し、こうした状況は、自民党政権が労働力をコストと捉える政策を推し進めてきたからだと説明しました。そして、「働いたことの評価がしっかりされる、一人ひとりが大切にされる社会を立憲民主党はしっかりと作っていきたい。皆さんがこれからも安心して暮らしていける、仕事を続けられる社会にしていく。それを応援する役割を政治が果たすため、政治の信頼を取り戻すために、私たちは全力でこれからも努力を続けていきたい」と訴えました。

 街頭演説会では白根大輔埼玉県議会議員が司会を務め、碇康雄川口市議会議員が地域の課題等を訴えました。