泉健太代表は6月24日、東京都知事選挙(投開票:7月7日)に立候補している蓮舫候補の応援で東京・立川駅前で街頭演説を行いました。

 蓮舫候補は冒頭、知事選が始まり、国会で一緒に闘ってきた仲間から応援演説をしてもらう際、「蓮舫さんはそんなに怖くない」と全員に言われるが、「もう言わなくていい、認めようと思っている」と述べ、続けて「皆さんに知っていただきたいことが1つある。私がきつく見える、私が怖いことを言ってる相手が誰なのか。1度でも国民の皆さん、1度でも都民の皆さんに言ったことはない。私がその姿勢を向けたのは常に時の権力者」だと指摘。「国民には納税をしろと厳しく求めておきながら、自分たちは脱税疑惑」「裏金問題を岸田総理に問い、言い訳を聞き『ああ、よく分かりました。今度から気をつけてね」と笑って言えるのは間違った議員だ」と述べ、「これまでも、これからも、間違いに対しては厳しく。そしてこれからは、東京都民1400万人を包み込む笑顔の都知事になりたい」を話しました。

 今回の街頭演説で司会を行う鈴木烈都議とは古い友人で、2人で立川駅周辺の商店街で聞いたのは「都心がうらやましい。都心に多くのインバウンド、外国人が来て潤っている」「でも立川、多摩は交通の便が悪く、インバウンドの恩恵が薄い」という話だと述べました。「もったいない」という蓮舫候補は、古い美しさを残し創意工夫で新しさを生み出してる多摩の魅力をもっと国内外の皆さんに知っていただくために、例えばJRが構想中の羽田空港と多摩を直通特急50分で結ぶ事業に積極的にかかわっていく必要があると訴えました。

 この8年間、小池都知事は都心部・臨海部の開発には力を入れてきたが、多摩はどうだったのかと指摘。どこも等しく均衡ある発展、均衡ある街づくりが最も都知事に求められていると訴えました。

 さらに、高齢者の移動の自由も支援していきたいと語り、シルバーパスは使い勝手は良いかもしれないが都営地下鉄が通っていない多摩地域は恩恵が薄いのではないかと指摘。多摩モノレールや都と県境のバスにも適用拡大をしていくのはどうかと述べ、細やかに多摩と23区の格差を是正していく知事を目指すと訴えました。また、多摩地域の学校給食費も23区と同じように無償化をしていこうと呼びかけました。

 有害性が指摘されている有機フッ素化合物「PFAS」の問題について、小池現都知事は迅速な動きではなかったと指摘。汚水源との指摘がある米軍基地との交渉は一義的に国が行うものであり徹底的に国に求めるべきではないか、多摩地域の皆さんの安心を守る、当たり前のことが言える都政に変えるべきと訴えました。

 今回の都知事選の会見で「小池都政をリセットする」と述べたことで、テレビ番組などのコメンテーターから「蓮舫は、全部を無しにする」との批判を浴びたと語り、「そんなことあるわけがない。行政は継続性が大事だ」と述べ、例えば災害対策ではハード面の整備は続け、トイレトレーラーや避難所でプライバシーを守る個室テントなどソフト面の整備を強化していきたいと述べました。さらに警察・消防など安心安全を守ること、経済を発展させること、国際都市東京として力強く推し進めること、スポーツ・文化・芸術を発展させることなどを挙げ、行政の継続性は守っていくと言及。その上で、行政改革を進めていきたいと訴えました。

 応援に入った泉代表は冒頭、蓮舫候補の選挙事務所に殺害を予告する内容の書かれたFAXが届いたことに触れ、「大変、不当な、恐ろしい脅迫があった」「選挙活動において、民主主義において、妨害や殺害予告、そんなものはあってはならない」「われわれは、これからもマイクを持ち続ける。これからも訴え続ける。民主主義のために、正しい政治のために、蓮舫さんを当選させるために、最後の最後まで活動しよう」と呼びかけました。

 泉代表はPFASについて取り上げ、都の調査で23区では6カ所、多摩地域では11カ所で国の暫定指針値が超過していたことに対し、毎日飲む水の話であり無視できない結果が出ている。それにもかかわらず都の動きが遅いと指摘。生活や水が守られるよう今回の選挙で変えていこうと訴えました。

 新宿で路上生活者や生活困窮者への食事提供などを行うボランティア活動をしたこともある泉代表は、自身の世代が団塊ジュニア世代、就職氷河期世代と言われていることもあり、非正規雇用で生活していくことの大変さと、非正規雇用を正規雇用に変えていく必要性を訴えました。

 2019年にある自治体で氷河期世代限定の職員募集を行ったところ、3人の枠に1800人が殺到したことなどを取り上げ、一人ひとりが首都東京で食べて行ける、楽しめる、みんなが元気になる、そういった東京を作ろうとしているのが蓮舫候補だと述べ、「みんなで蓮舫知事を誕生させよう」を呼びかけました。