泉健太代表は7月5日、国会内で記者会見を開き、(1)賃上げ等の労働施策(2)石破議員の発言に見る自民党の裏金体質(3)東京都知事選挙(4)令和5年度税収(5)川崎重工業による海上自衛隊員の接待疑惑――等について発言しました。

(1)イギリスの労働党が議席を伸ばし政権交代したことに関連して、泉代表は「労働党のマニフェスト概要に『ミッション主導型政府』と書いてあり、私が言ってきた『ミッション型内閣』と似ている」と指摘し、「何よりも国民のためになる政策を実現」したいと述べました。

 泉代表はまた「社会全体としては物価高が賃上げの効果をかなり減殺している。ここで満足して良いものではない。まずは賃上げに取り組む」と述べて、具体的な施策として非正規雇用の正規化を挙げました。

 「望まぬ非正規は1割だと矮小化されているが、そもそも今の働き方が当たり前と思ってしまっている人。本来はもっと待遇が良いはずが、非正規だから仕方ないと思って働いている人が多数いる」と、問題の深刻さを指摘しました。

 さらに泉代表は、「労働分配率を上げていくこと」を挙げました。「わが国の全体60%台だが、大手は30%台。近年会社が受ける収益に比べて労働分配率が低い。この点を変えていく必要がある」と述べました。

(2)自民党は総裁選に関連して、石破議員が「自民党総裁は公職ではない、だから金をばらまく」との発言について、泉代表は「おかしくないか」と問いかけ、「自民党の実態を表す象徴的なこと」「これまで選挙の時に自治体議員にお金を配ったりといろいろなことをしてきた。こういう政治を変えなければならない。公職がどうかではなく、裏金体質、使途不明金体質を変える」と訴えました。

(3)東京都知事選挙について、蓮舫候補に対して「ぜひ、最後の最後まで追い上げを続けてがんばってほしい」と述べました。

(4)令和5年度税収が当初見込みよりも上回ることについて泉代表は「岸田政権が予定していた7000億円の防衛費の確保には至っていない」「43兆円の想定に無理があった」「防衛費増税のメドが立っていないのが岸田政権」と批判しました。

(5)報道されている川崎重工業が海上自衛隊員に金品や飲食代などを提供していた疑いのある問題について、泉代表は「党の部会でヒアリングをしたが、大臣直轄の防衛監察とすべき案件」「他の防衛産業も同様のことがないのか、厳格にチェックすべき」と強調しました。