泉健太代表は7月13日に新潟県を訪問しました。新潟県第3区では黒岩たかひろ総支部長とともに土地改良事業のため池視察や農政・政局についての懇談会を行いました。また新潟県第4区では米山隆一衆院議員の総決起集会や車座集会に参加しました。

■新潟3区 加治川用水土地改良事業 松岡ため池視察

 松岡ため池の視察では、行政の担当者から整備状況の説明を受け、地元の生産組合の方たちから話を聞きました。その中で、「最初は(ため池の整備に)反対していたが、今はここの集落からは非常に喜ばれている。出来上がったら誰ひとり悪いという人はいない」「農業を発展させるため、若い人を中心に進めて行きたい」などの話を聞きました。

■新潟3区 農政・政局懇談会

 懇談会冒頭で黒岩総支部長は、「農業を中心とした話になるとは思うが、それ以外でも何か意見があればどしどし出してほしい。活発な意見交換になればいい」とあいさつがありました。

 泉代表から、「松岡のため池整備は民主党政権の時に行ったもの。民主党政権では事業仕分けで予算が削られたというイメージがあるが、必要なところは整えている。立憲民主党も、地域の生業の基盤を作っていくことには、これからも力を入れていきたい」とあいさつがありました。

 懇談会に参加した方たちからは、「先祖から引き継いだ田んぼを手放すことは出来ない」「平らな土地でなら農業の自動化もできるかもしれないが、山間地などでは難しい」「温暖化も進んでおり、あと10年もしたら農業はパンクしてしまう」などの声が寄せられました。

 終了後、記者団の質問に答えた泉代表は、ため池視察について、「民主党政権時にこのため池の整備が決定し、それがこういう形で結実し、地域の農業を支えているということの大事さを感じた。あらためてわれわれがつくる政権でもこうした事業をしっかりと推進していきたい」と述べました。

 車座集会については、「本当に今の農業は厳しい。燃料代や肥料代、飼料代などが値上がりしている。また鳥獣被害への対応や農機具の価格高騰、温暖化などもある。そもそも農家の経営が成り立たない。こういう現状を政府は理解しているのかという声はかなりあった」と話しました。

 泉代表は、「われわれは自民党と違い、地域で必死に頑張っている大多数の農家に寄り添う。農業者をいかに生活できる農業者にしていけるかというところに力を尽くしていきたい」と述べました。

■新潟4区 総決起集会

 泉代表は、「立憲民主党政権と政権交代に向けての取り組み」と題して講演しました。その中で泉代表は、「われわれは、政権という権力を目指す立場ではあるが、決して権威的になりたくない。国民と政治家・権力者は対等であるという姿勢を持っている」「私たちは、『どう管理するか』など、自民党が上から目線で考える政治家像とは対極的だ。立憲民主党は、『過度な統制になっていないか』『人権を侵していないか』などの観点から法律や予算を考える」と話し、次の総選挙で問うていきたいと訴えました。

 米山衆院議員は、これまでに提出してきた議員立法の説明など、国会活動の取り組みを振り返りました。その上で現在の政治環境について、「今の自民党政治の最大の欠点は、未だにアベノミクスが続いていることだ。まだデフレ脱却などと言っているから物価が上がり続ける。どんなに賃上げしても追いつかない」「行財政改革が必要だ。ばらまくのではなく、本当に必要なところにきちんとお金を払う。皆さんの生活をよくするために必要なことだ」と述べました。

■山古志地域に関する車座集会

 山古志地域の車座集会では、地元農家、錦鯉生産者、行政担当者らから話を聞きました。

 農家の方からは、ここ数年は雪不足が続いているとした上で、「昨年は水不足の上に、夏場の猛暑でコメの生育が悪かった。2等米、3等米が多かった」「昔は何回かあったが、続くことはなかった。今では雪が無いのが普通の状態。気候が変わった」との意見がありました。

 錦鯉の生産者の方からは、「同じく水不足で川が渇水したので、今年は春先から最悪のことを考えて対策するなど、工夫をするようにしている」「地域では大事な産業の一つ。担い手不足と生産場所の制限がネックとなっている。制度を整えてほしい」との声がありました。

 泉代表は、「各地を回らせてもらっているが、北海道でコシヒカリがとれるようになった。漁業でも、水温が上がって養殖ができなくなったなどの声を聞く」と述べ、気候変動への対応の重要性を指摘しました。