立憲民主党ジェンダー平等推進本部は7月16日、吉祥寺駅頭で「女性キャラバン」街頭演説会を開催しました。同キャラバンは、国政を目指す女性たちを応援し女性議員を増やす必要性を訴えるために女性国会議員たちが全国各地をまわる取組みで、この日は西村智奈美・ジェンダー平等推進本部長、辻元清美・同本部参与(女性キャラバン隊長)が地元の松下玲子・党東京都第18総支部長らとともにリレー形式で政策やビジョンを訴えました。

松下玲子・東京都第18総支部長

 この日、司会を兼ねてマイクを握った松下玲子総支部長(前武蔵野市長)は、「市長として多様性が認められ一人ひとりの人権が守られ大切にされる政治を目指して、新しい条例を作るなどできることはやった。でも武蔵野市だけが良くなってもだめだと思うようになった」と国政を目指す思いを述べました。そして、「武蔵野市で実現した子どもの健康、子どもの学びを支える取組みをはじめとする政策を全国に広げていきたい。条例ではなく法律を変えればできる。ぜひ皆さまに暮らしの中でのお声を聴かせていただきたい」と力強く語りました。

 西村智奈美・ジェンダー本部長はまず、「今回のキャラバンで徹頭徹尾訴えていきたいのは女性議員をもっと増やしたいということ。女性の衆院議員が少ないから日本のジェンダーギャップ指数(世界経済フォーラムが毎年公表している男女格差の指数。政治分野で日本は113位)も上がらない」と述べました。そして、「世界銀行やIMF(国際通貨基金)などが日本国内の男女格差を縮めるよう勧告している。この格差を放置していたら日本のイノベーションはいつまでたっても起きない。女性をもっともっと政治の場に送り込んで、いろんな人たちがこの国の政治を動かすことができるようにしていく。そうすることによって経済にも必ずいい効果がある」と述べ、日本経済活性化の視点からも女性参画が極めて重要な要素であることを強調しました。

 選択的夫婦別姓について西村本部長は、「経団連も、希望すれば不自由なく自らの姓を自身で選択することができる制度の早期実現を政府に求めている。制度改正に唯一反対しているのが自民党だ」と述べ、制度導入を目指す立憲民主党の姿勢を強調しました。

 辻元清美・女性キャラバン隊長は、「松下玲子さんが市長時代につくった『パートナーシップ条例』はLGBTQ+の人たちの権利のみならず、男女のカップルでも別々の名前で生きていきたいという人たちの権利を、戸籍を入れなくてもしっかり保障するというもの」と述べ、松下総支部長のジェンダー平等への取組みの一端を紹介しました。そして、「でもやっぱり国の法律を変えなくてはいけない。市長を経験して自治体では解決できないことは国を動かさなくてはいけないということを身をもって知っている人こそ国会で活躍してほしい」と松下総支部長への期待を示しました。

 また、辻元キャラバン隊長は、数々のハラスメントが女性候補への大きな障害になっていることをあげ、「その最たるものが今回の都知事選での蓮舫氏へのバッシングだ」と述べました。そして「テレビのコメンテーターが『いつも怖い顔していた』とか『きつい女だ』とか言う。国会でも男性議員が厳しい質問をすると『なかなかしっかりしている』と言われるが、蓮舫さんや私がやると『きつい女』となる。なぜか。なぜ国会で怖い顔をしたらだめなのか」と述べ、マスコミや国会に残るジェンダー規範を強く批判しました。

 地元の菅直人衆院議員は、選挙運動で自身が最初に関わった市川房江さんの参院選挙を振り返りながら、「女性議員が増えることで日本の社会は少しずついい方向に変わっていくと思っている。残念ながら特に衆議院は女性議員が非常に少ない。3割、4割の議席を女性が占めるようにしたい」と思いを語りました。

 演説会には地元武蔵野市選出の五十嵐えり・東京都議、きもと麻由・江戸川区議、岩永きりん・板橋区議、安田マリ・杉並区議、かみまち弓子・東村山市議、赤江なつ・北区議も駆けつけ、それぞれの思いを熱く語りました。

五十嵐えり・東京都議
安田マリ・杉並区議
岩永きりん・板橋区議
赤江なつ・北区議
かみまち弓子・東村山市議
きもと麻由・江戸川区議