立憲民主党は7月27 、28日、つながる本部主催の議員との交流イベント「立憲つながる夏祭り2024」をオンラインで開催しました。2日間でのべ約450人が参加して、議員との交流を深めました。

 28日は第1部と第2部に分かれ、それぞれ3つのプログラムが行われました。

【第1部】

■2024年前半を振り返る

 最初のプログラム「2024年前半を振り返る」では、つながる本部長でもある泉健太代表が、つながる本部長代理の辻元清美参院議員、同本部事務局長の渡辺創衆院議員、飛び入り参加した奥村政佳参院議員とともに、事前に寄せられた質問に回答しました。

 党内のボトムアップに関する質問に泉代表は、完璧に成し遂げたとは思っていないしこれからも意識して取り組まなければならない、お互いに対等な立場で対話することが結果的にボトムアップにつながると思うので対等性を大切にしたいと答えました。昨年の夏祭りをきっかけに始まり、この1年間に全国で100万枚以上のチラシを投かんしたポスティング大作戦について泉代表は、「最高の運動だ」と称賛した上で、活動した方々の報告をX(旧ツイッター)で見た、この活動こそ本当のボトムアップではないか、機会あるごとにこの活動について党内に伝えていると語りました。

 続いて今泉まお兵庫県第4区総支部長から5月18日に兵庫県連が開催した「つながるライブ~うごかせ!未来」について、宮崎の渡辺創事務所の長井蒼葉さんから若者が企画・運営した活動についてそれぞれ報告がありました。

■代表代行・幹事長に聞く

 続いてのプログラム「代表代行と幹事長に聴く」では、西村智奈美代表代行が、自らが本部長を務めるジェンダー平等推進本部が行っている「全国女性キャラバン」について説明しました。女性の自治体議員による独自の取り組みとして、福家利智子綾川町議から香川県連の女性議員が行った能登半島地震発生後の申し入れや防災ハンドブックの作成について報告がありました。また、滋賀県議会議員の佐口佳恵さんは、ボードゲームを通して民主主義を学ぶ「デモポリー」を用いた活動について報告、今後も要望があれば全国で出前講座ができると呼びかけました。

 長崎から中継で参加した岡田克也幹事長は、既成政党に対する国民の信頼が非常に危うい状況にある、立憲民主党は中身のある有権者に届く政治をやっていきたいと語りました。逢坂誠二代表代行は、現在ではネット空間の活用が大きなポイントとなっていると党の広報活動の現状を語りました。

 最後に、協力を申し出た全国の党員、協力党員、パートナーズによって行われるポスティング大作戦について、渡辺創つながる本部事務局長と大阪で取り組んでいる方々から報告がありました。

■「政策のこと選挙のこと」

 前半最後のプログラム「政策のこと選挙のこと」では、最初に大串博志選挙対策委員長が登場し、総選挙では立憲民主党こそ自民党に代わる受け皿だと国民に示したいと語りました。長妻政調会長は、献金の集まる分野に予算が配分される理不尽な政治を終わらせなければならない述べました。さらにオリジナルのショート動画を作成して候補者を応援している、そるてぃさん、東京15区補選の際に子育てママと候補者の座談会を企画して動画を発表した家村さんと酒井なつみ衆院議員が、動画の作成や発信について語りました。本庄知史衆院議員からは、今年の通常国会において政治資金規正法は改正されたが内容はお粗末だと説明がありました。最後に宇都宮で若者との政策づくりイベントを開催する板津ゆか栃木県第1区総支部長と馬場雄基衆院議員が登場しました。

【第2部】

■「立憲民主党政権」について考える

 休憩をはさんで行われた第2部最初のプログラム「『立憲民主党政権』について考える」では、党のネクストキャビネット(NC)のメンバーが登場しました。

 ネクスト内閣官房副長官である大西健介政務調査会長筆頭代理は、NCについて政策に関する党の最高意思決定機関だと説明しました。ネクスト文部科学大臣・子ども政策担当大臣の菊田真紀子衆院議員は、学校給食の無償化法案を提出する際にネクスト財務金融大臣から財源はどうするのかと質問を受けたエピソードを紹介し、縦割りではなくお互いにチェックし納得した上で政策を打ち出すしくみになったとNC設置後の変化を語りました。ネクスト国土交通・復興大臣を務める小宮山泰子衆院議員は、国会では衆議院国土交通委員会の一委員だが、党内で国土交通政策を議論しNCに意見をあげる責任者も兼ねているので、部門長として省庁や他党とやりとりをすることもあるとNC大臣の国会での立ち位置や党内での役割を説明しました。司会役のネクスト厚生労働大臣の高木真理参院議員も、自分は当選1期だが、厚生労働部門長として意見をまとめ上げる役割を担っているとコメントしました。

■省庁出身議員によるトーク「国政における議員と官僚のコンビネーション」

 続いて行われた「省庁出身議員によるトーク『国政における議員と官僚のコンビネーション』」では、総務省出身の小西洋之参院議員と経済産業省出身の小沼巧参院議員が登場しました。経済産業省で勤めていた小沼議員は、議員と官僚は対等な議論のパートナーであるべきだと述べ、議員は官僚に方向性を示して官僚からのフィードバックを受けて政策に魂を込めるような関係が理想だ、専門性とプライドと矜持をもって仕事に取り組んでいる官僚をくじくことなく尊重しつつ行政運営を行うべきだと語りました。旧郵政省に入り経済産業省、農林水産省でも働いた小西議員は、官僚は情報も業界とのネットワークも持つ知恵袋であり、議員が政策を実現するとき官僚の持つ知恵を引き出しながら実現していくことが大切だ、官僚だけでは乗り越えられない派閥や利害関係の壁を調整するのがリーダーシップだと語りました。司会は石垣のりこ参院議員が務めました。

■弁護士から政治家になるって!?

 最後のプログラムは「弁護士から政治家になるって!?」では、弁護士資格を持つ米山隆一衆院議員、しのだ奈保子北海道第7区総支部長、岡田はなこ青森県第3区総支部長が登場。司会は同じく弁護士資格を持つ打越さく良参院議員が務めました。
 岡田総支部長は、弁護士が議員になっても法律のしくみや解釈を理解している点で少しメリットがある程度ではないかと語りました。しのだ総支部長は、弁護士であれば法律が現場に降りてきたとき具体的にどのような問題が生じるか想像力が及ぶから法案段階で問題を検証できると述べました。米山議員は、ルールが世の中を変えると信じる人がなる職業という意味で弁護士と議員は重なる部分が多いから弁護士は政治家に向いていると語りました。司会を務めた打越議員は、弁護士であれば法律や制度と困難な状況におかれている人たちの間に隔たりがあることを議論しやすい、法律を知る弁護士は単に批判するのではなく問題点を具体的に指摘して改善につなげやすいのではと述べました。

 最後に、総合司会を務めた渡辺創つながる本部事務局長は、昨年の夏祭りではもっと多くの議員に出演してほしかったという意見を踏まえ、今年は泉代表はじめ多くの議員や総支部長に出演していただけて良かったと語りました。辻元同本部長代理は、選挙で勝ち続けなければいい仕事はできないという本庄議員の発言を引用して、あらためて党の活動への参画を呼びかけ、来年の夏祭りは政権与党と言えるようになればと締めくくりました。

※後日、アーカイブ動画の見逃し配信を行う予定です。