立憲民主党つながる本部は7月27日、「立憲つながる夏祭り」の前夜祭として、「ニュージーランドで民主主義体験・バーチャルツアー」をオンライン開催しました。立憲パートナーズの亜紀さん(NZ在住16年)といちのせちこさん(東京在住)を案内人とし、辻元清美つながる本部長代理・代表代行とともに、ニュージーランドの民主主義を実感できる場所を、写真や動画でめぐりました。

 見逃した方は、こちらよりご覧ください。

以下、ツアーの主なポイントです。

国会議事堂見学ツアー
・ニュージーランドの議事堂広場は国民憩いの場であり、昼寝やピクニックをする国民でいつもにぎやか。子どもに政治参加してほしいという願いを込めて、滑り台なども設置されている。議事堂広場が市民の生活の一部になっている。

・議事堂の売店では、「国民を幸せにした法案」と評価されている法案のトートバッグ、しおり、缶バッジなどが販売されている。首相まんじゅうや総理せんべいなどは、個人崇拝をあおるとして販売しない。

・国会放送専用のTVチャンネルがあり、全議会・全採決を24時間365日放映している。夜中には、これから審議される法案の解説が流れ、パブコメの募集がされる。

世にも珍しい「参画型の政治決定」体験ツアー
・議員立法の中から国会審議する法案を、毎月第2木曜日に、市民がくじを引いて決める。国会見学に来た小学生がくじを引くこともある。

・各法案の審議中、その法案がどのステージにあるかがWEB公開される。第一読会を通過(賛成過半数)すると、国会がパブコメ募集を開始。市民が希望をすれば、委員会で賛成・反対の意見を言うことができる。希望者が多い場合は、委員が地方に出向いて公聴会をする。


世界初の女性参政権の背景を知るツアー
・1893年9月、ニュージーランドで世界初の女性参政権が実現。
・その頃ニュージーランドでは、飲酒による夫からのDVが深刻で、「女性が選挙権を得て、酒の販売を規制しよう」という運動が盛り上がり、女性参政権を求める署名が始まった。
・産業界や家父長制支持の人からの誹謗中傷や妨害を受けながらもあきらめず、2万5519署名(現在なら50万人相当)の署名を集め、ついに可決。
・国会前の歩行者用信号機の青信号には、その女性参政権運動をけん引したケイト・シェパードさんの姿が描かれている。

 国政選挙の投票率の高さに関しても、選挙管理委員会の使命と取り組みが説明されました。

 辻元議員は、「コロナ禍におけるアーダーン首相の奮闘についてはよく聞いていたが、その根っこを支える市民参加のシステムに感動した。市民と政治が地続きで、情報公開をどうするかを常に考えている。日本もどうにか変えていきたい」とコメント。また、法案審議に関しては、「日本の場合は、野党の法案や対案は審議されず廃案にされることが常である。ドイツでは、野党が出している議員立法を審議する日が決まっていると聞く」と日本の国会改革の必要性について語りました。さらに、「首長が対話集会で住民から提案を受け、条例のなか身に落とし込んでいく取り組みを進めている自治体もある。地方議会で直接民主主義的なことを導入するところが増えれば、国会も変えていけるかもしれない」と希望を語りました。