泉健太代表は8月1日に島根県を訪問しました。隠岐の島町では亀井亜紀子衆院議員、髙宮陽一町議とともに、池田高世偉・隠岐の島町長を表敬訪問し、国境離島の支援などについて懇談しました。また松田和久元町長の案内で久見竹島歴史館の視察や「緑のコンビナート構想」についての意見交換を行いました。

 松江市内では党島根県連役員と意見交換を行い、亀井議員主催の「茶話会」では集まった支持者・参加者らと意見交換を行いました。

■池田町長と離島支援策などについて意見交換

 池田町長を訪問した泉代表は、離島支援策などについて意見交換を行いました。池田町長から、「やはり離島なので、海上輸送でかかる流通コストが一番の課題。海上コストは島内の物価に大きく影響する。せめて本土の松江市並みの物価にするよう支援してほしい。これは隠岐の島だけではなく日本の離島全体の問題だ」と意見が出されました。

 泉代表は、「わが党も、離島航路の島民割りに加え、島に来る人にも割引が適用されるようにするなど、離島支援についての法案を出した。国境離島対策は重要だ」として、党としてしっかりと取り組む考えを述べました。

■竹島問題

 隠岐の島町の久見地区にある「久見竹島歴史館」を訪問し、管理人の方から竹島の歴史などの説明を受けました。同歴史館は竹島の歴史を調査・研究し、資料の展示などを行っている施設。久見地区の漁師は竹島周辺の海域でアシカ漁などを行っていたなど、竹島との歴史的つながりが深いことから同地に建設されました。松田和久元町長から、「竹島返還に向けての国の本気度が見えない。もっと国主導で取り組んでほしい」などと要望がありました。

■「緑のコンビナート構想」

 松田元町長らから同構想について、「島内から出る未利用の木質資源や海洋資源、生ごみなどを地域資源として有効活用・再構成することによって、安定的な雇用と収入源を確保しつつ地産地消型エネルギーによる循環型社会を構築していこうとするもの。新たなエネルギー源の創出を行える事業として、バイオマスタウンを目指していきたい」との説明がありました。

■党島根県連との意見交換

 あいさつに立った泉代表は、4月の衆院補選での亀井議員の勝利に対して謝意を述べた上で、「裏カネ問題、旧統一教会問題に対する怒りはあったが、その底流には自民党政治がもたらしてきた、中央集権型の政治、地方の衰退を放置してきた政治、新自由主義・効率主義の行き過ぎなどにむけた怒りがあったのではなかったか」と指摘しました。また泉代表は、「自民党の農政は規模・効率ばかりを求めてきた。その中で中山間地の農家は放置され厳しい状況が続いている。そういった政治に対して対抗軸を立てるのが立憲民主党の大きな役割だ」と話しました。

■茶話会

 お茶を飲みながら、政治の話や日頃気になる問題などについて気軽に話ができるようにと、亀井議員が開催している「茶話会」で意見交換を行いました。参加者は、亀井議員の支持者ばかりではなく、家のポストに投函されていたビラを見て初めての方、子ども連れの方など、多くの人が参加しました。

 寄せられた声としては、「体育館にクーラーを設置してほしい」「家族の介護問題で、特別養護老人ホームがどこも満所で入れない」「モノの値段は下がらないのか」などがありました。泉代表は、「体育館はいざとなったら避難所になるのに、未だにクーラーの設置率は15%。早急に進めないといけない」「特養ホームの問題は、人手不足も大きいのではないか。給与を上げるなど待遇を改善しないと人は集まらない。また外国人の方を増やすことも考えないといけない」「物価が下がることが一概に良いこととは言えない。物価が安いということは給与が上がらないということ。給与を上げることと同時に円安を是正して輸入物価を下げていかなくてはならない」などと答えました。


 今回の視察について記者からの質問に答えた泉代表は、「物価高で離島の経済は深刻な影響を受けている。島にものを運ぶ料金も上乗せになっている。離島に住むことに対して、政府がいかに支援をできるかに着目しなくては、国境離島に住む人がどんどん減っていく」と話し、課題解決に一層努めると述べました。

 各地を行脚している意義について聞かれた泉代表は、「自民党政権では光が当たらない。効率主義や規模主義で地方が切り捨てられているが、それに対して光を当てていくのが立憲民主党だ。これからも地方行脚を続け、地方の声を国政に反映させるのは立憲民主党だということを訴えていく」と答えました。