立憲民主党は金沢市内で、代表選挙北信越ブロック候補者討論会を「防災・復興支援」をテーマに開催しました。

 討論会の冒頭、地元石川3区の近藤和也衆議院議員が「被災地の現状を見ていただき、被災地のためにも、我々が政権を取ったらいかにするべきかということも各候補者に考えてもらいたい」「建設的で前向きに協力をしていける。そして政権を担える。いざという時に頼りうる。そのような政党グループだということを示していきたい」と石川で開催する意義を述べました。

■枝野幸男候補

 もっとできたことがなかっただろうかと私は強く感じる。初動が遅かったのではないか。残念ながら多くの避難所が、あの東日本大震災の時とほとんど変わっていない。私は、こうした災害が起きてしまった時、あるいはそれに対する備えを本格的に強化し、いざという時でも頼れる政府を取り戻したい。
 そのためには国の責任と役割を明確にさせる。そして国として万が一に備えた準備をしっかりと整えておくことを進めたい。

 大きな災害全て前例がない。前例主義は最も通用しない。国の前例が邪魔になって地域が動けない。国が前例を変えれば、地域に見合った対応ができる。官房長官に直属する危管理防災局という機関を作る。専門的に取り扱うこれまでの経験を蓄積することができる。平時においても、その蓄積を踏まえてさまざまシミュレーションをし、準備ができる体制を作りたい。

■泉健太候補

 私自身も災害対策という意味では、ずっとボトムで仕事をしてきた。学生時代、阪神大震災が起こったときには、数カ月間、神戸に行って災害ボランティアをしていた。
 政府が気づかないのはトイレ。でもトイレは、必ずすぐに埋まる。水も通じない。皆さんが一番不快に思い、心理的にやっていけなくなる。このトイレを何とかしなくてはならないということで、バキュームの団体にすぐ電話をして、全国から現地に派遣してほしいという話をした。
 そしてなんとか環境省と折り合いをつけて、地元の業者も生かしながら、避難所で溜まったものをどんどん広域の処理場に持っていく。この役割は石川の業者だけじゃ足りない。そういう時には全国から協力してやってほしいということで、そのスキームを作ることができた。

 立憲民主党はボトムアップの政党。皆さんの生活の面から災害対策に入っていく。

■吉田はるみ候補

 今朝、最初に行ったのが仮設住宅。2部屋で正直とても狭い所にもかかわらず、その方は「ありがたいんです」とおっしゃっていて、申し訳ない気持ちになった。「ここに、あと何年いるのかな。あと2年はいなきゃいけないのかもしれない」。でも、明るい声で話をされていた。本当に私は心が痛くなった。これは政治の責任。復興に全力で政治が取り組まなくてどうするという思いを強くした。

 私事だが、小学校1年生の時に自宅が火事で全焼した。住む家を失い、新しい自分の家ができたのは小学校6年生のとき。それまではプレハブの家や小さな家に移り住みながら暮らした。家を失うことの重大さ、苦しみ、不安を皆様が感じていることを感じている。復興のために、そして災害対策、防災対策、これこそ政治の使命だと思っている。

■野田佳彦候補

 財務大臣、総理大臣を経験した立場からすると、今の災害に対する予算付けというのは、おかしいと思っている。復旧復興でどれぐらいの予算をつけなければならないのかを、みんなで議論を積み上げて精査をして、与党も野党も納得して補正予算にするというのが、私は基本だと思う。
 岸田総理が来た時に予備費がつく、馳知事が東京に行ったら予備費がつくというのはおかしい。これは政治利用だと思う。そこから変えていかなければならない。

 準半壊家屋に支援の手が全然差し伸べられないということがよく分かった。仮設住宅にも住むことができないし、本当に公費解体の対象にもならない。1番困ってらっしゃるということがよく分かった。ここにどうやって支援の光を当てていくかが課題だ。