新代表を選出する立憲民主党2024年9月臨時大会が9月23日、東京都内で開かれ、野田佳彦、枝野幸男、泉健太、吉田はるみ(届け出順)の各候補がそれぞれ代表選挙最後となる決意表明を行い支持を訴えました。

 冒頭、吉川沙織代表選挙管理委員長は、このたびの能登半島地震の被災地における豪雨災害でお亡くなりになった方へのお悔やみと被害に遭われた方に見舞いを表明し、立憲民主党は被災地の復旧復興に全力で取り組んでいくと誓いました。

 その上で、今大会成立に必要な代議員総数の過半数を大きく上回っているとして大会の成立を宣言。党規約第14条及び代表選挙規約第3条に基づいて党員・協力党員と党籍を有する地方自治体議員を含む有権者によって実施されるものだと説明。有権者数は一般党員・協力党員11万4792人、地方自治体議員1236人、国政選挙の公認候補予定者98人、国会議員136人であると報告しました。

 野田候補は「このままでは民主主義の危機になる。党勢拡大のためではなく、政権を取るための戦いにしなければいけない」と強調。105票差、惜敗率99.9%で選挙に敗れた経験に触れ、「朝顔は早朝に華憐な花を咲かせるが、日が当たる前の夜の冷たさが一番大事だという。夜の闇の暗さと冷たさを知っているからこそ、ほのかな明かりと温もりをありがたいと思える。そこで積み上げた政策こそが今の時代の要請だ。格差を是正し、分厚い中間層を復活させましょう。その先頭に立つ決意だ」と表明しました。

 枝野候補は、経済が低迷し続けた奪われた30年とアベノミクスの副作用で、暮らしと経済が危機的な状況に追い込まれていると指摘。「政治は国民の不安に寄り添い、国民の幸せを守り抜くためにある」と述べ、この3年間各地で生の声を聞いてきた声に基づいたのが人間中心の経済、ヒューマンエコノミクス」だと主張。「国民の皆さんが求めているのは、暮らしに寄り添った、未来に向けたビジョンと信頼に値する選択肢。立憲民主党を前に進めよう。国民の皆さんと寄り添いながら時代の先頭に立って前へ進んでいく」と訴えました。

 泉候補は、「今自民党に勝ちうる政党は立憲民主党。そして自民党に勝る政策を持つのは立憲民主党」だと表明。政権を担った時には、安定的な外交、着実で安心できる防衛政策、日本の平和や技術力、経済力を生かして世界に貢献することを約束すると述べました。自身が掲げる「日本を伸ばす」に言及し、「立憲民主党は地域こそ大事にする」と強調。「この厳しい3年間、党を再生させてきた。まだまだこれからだ。一緒に立憲民主党の旗を掲げ、日本の政権を担っていこう」と呼びかけました。

 吉田候補は、「今回代表選挙で訴えたのは教育、経済、国民生活の底上げ。生まれた地域や経済格差で学びをあきらめない、すべての子どもたちの可能性を伸ばしたい」と強調。山積する課題への対策のカギは潜在的な女性の力だと述べ、男女の賃金格差の是正や、非正規雇用の正規雇用化、同一労働同一賃金、選択的夫婦別姓などの政策実現を訴えました。最後に「自民党との明確な対立軸を示そう。大企業・富裕層優遇の自民党に対して、私たちは中小企業、生活者、働く人の政策をはっきり掲げて戦おう」「立憲民主党、日本を新しいステージに。そのスタートを切る力は皆さん。一緒に元気な日本を作っていこう」と呼びかけました。