野田佳彦代表は10月21日、にしかわ将人・北海道6区、神谷ひろし・北海道10区、おおつきくれは・北海道4区、荒井ゆたか・北海道3区、寺田学・秋田1区各候補と街頭演説を行い、農業政策や物価高対策、バランスのとれた予算の使い方が必要だ、などと訴えました。

■北海道6区・にしかわ将人候補

 にしかわ候補は、2021年の選挙では結果を出せず、皆さんに申し訳ない思いで、この3年間活動をしてきたと話しました。その上で、「旭川をはじめ上川管内の23市町村を歩かせていただき、たくさんの皆さんからいろいろな話を聞かせてもらい、政治家としてやるべきことを私の中で考えを深め、この選挙に立候補させていただいた」と再度の出馬の決意を述べました。さらに、「人口減少、過疎化、大都市への一極集中が止まらない。この状況を変えていきたい、故郷を守っていきたい。物価高の中で歯を食いしばって経営をしている中小企業の皆さんの支援を拡充していかなければならない」などと述べ、自民党政治を終わらせるために勝たせてほしいと訴えました。

■北海道10区・神谷ひろし候補

 神谷候補は、「この国は極めて大変な状況にある。皆さんの暮らしは大変な状況にありませんか。食料品の価格も、ガソリン代もすべて上がっている。しかし年金や実質賃金は下がっている。生活はどんどん厳しくなっている。その一方で、政権の中枢では裏金問題が起き、一部のお金持ちはさらにお金持ちになっている」と、自民党政治の弊害を厳しく指摘しました。そして神谷候補は、「皆さんの声を今の政権は聞いているのか?もうはっきりしている。今の政策をこのまま同じ人たちにやってもらったら、われわれの暮らしが壊れていく。政治を変えようじゃないか」と語りかけ、一票を託してほしいと、さらなる支持を求めました。

■北海道4区・おおつきくれは候補

 おおつき候補は、「徹底的に現場主義」で活動してきたと強調。そうした中で出会った地域のおばあちゃんから、「孫の教育費が心配だ」との声を聞き、その際「まさに国の出番です」と応じたエピソードを紹介。自身の子ども2人も地元の小学校に通っていることを踏まえ、子どもたちの教育格差、習い事の格差などをなくし、子どもたち一人ひとりに寄り添う「オーダーメイドの支援策」を実現したいと訴えました。その上で、子どもたちが「未来を選べる社会」を作っていきたいと呼びかけました。
 また、地元の小樽市は観光客も多いが、「どこも人手不足」で、たとえばホテルはすべての部屋を貸すことができず稼働率が上がらないと指摘。少子化、人手不足だからこそ、「人への投資が必要だ」と訴えました。

■北海道3区・荒井ゆたか候補

 荒井候補は、「政治家は偉くない。野田代表のように、毎日『かわら版』を配り続け、みんなで政策を作ってきた。リーダーとは、皆さんのことです」と訴えました。
 そうしたJR白石駅前での演説中、タイトなスケジュールをぬって、野田代表が登壇。野田代表は、日本が最も力をいれなければならないのは「人への投資」だと強調。首相当時に実施した教育の無償化について、自民・公明両党が「バラマキだ」と批判していたにもかかわらず、今になって「真似し始めた」と厳しく指摘しました。格差が拡大し、家庭が貧しくなり、「学ぶチャンス」を得ることができない若者たちを、何としても支援しなければならないと訴えました。その上で、学校の校長先生としての経験も持つ荒井候補について、皆さんの力で「何としても小選挙区で勝利させていただき、自民党に鉄槌を下そう」と呼びかけました。

■秋田1区・寺田学候補

 寺田候補は、森友学園問題、加計学園問題、公文書偽造問題、カジノや風力発電事業者からの収賄事件等、ここ十数年の間に表面化した数々のスキャンダルを例に挙げ、自公政権下で政策が歪められていることへの危機感を露わにしました。しかし、この間も自民党は一度たりとも選挙で負けておらず、今回も新総理が誕生した「ご祝儀相場」によって、裏金問題などなかったかのようにくぐり抜けられると高を括っていると指摘。

 その上で、寺田候補は「国民の皆さんに対して背を向けることを何のためらいもなく行っている今の自民党、その背中に、この選挙で厳しい結果をぶつけて、正面を向かせるのが、今回の選挙の大きな役割だ」と述べ、大接戦となっている秋田1区での支持の拡大を呼びかけました。

■野田佳彦代表

 野田代表は冒頭で、「各地でしのぎを削る戦いになっている。デッドヒートの選挙区に絞って応援に回らせてもらっている」と、今回各地の応援に入っている意義を述べました。

 応援演説で、立憲民主党の進める政策の中から農業政策を取り上げた野田代表は、「民主党政権時代、農業者戸別所得補償制度を導入した。全国各地でどなたも評価してくれた。現在でもあの制度を復活してくれないかという声を多く聞くので、令和版の『戸別所得補償制度』を復活というよりも進化させていきたい。防衛予算8兆円に対し農業は2兆円。バランスが悪いので、農業予算を倍ぐらいに増やしていく」と述べ、安全保障も大事だが、食料安全保障も大事だと話し、農業を重視する考えを強調しました。